元2015 6月 日本
心房細動患者の脳卒中予防には抗凝固薬が推奨されるが,出血リスクの上昇をともなう。
そこで、抗凝固薬のリスクとベネフィットにたいする認識の違いを、患者と医師とで定量化してくらべてみたそうな。
日本人の心房細動患者と医師会認定の専門医について、
回答者が複数の選択肢の中から最も好ましい選択肢を選ぶことを繰り返す:離散選択実験(discrete choice experiment)をおこなった。
次のようになった。
・日本人患者152人、と医師164人が対象となった。・患者は、脳卒中を予防することを、非大出血事象の16倍、大出血の2.6倍 重要視していた。・一方、医師は脳卒中予防を、非大出血の2.7倍、大出血と同レベルに重要であると考えていた。
日本人心房細動患者は医師よりも、脳卒中予防と引き換えにより大きな出血リスクを許容する覚悟があることを示唆している、
というおはなし。
感想:
患者と医師とで知識のおおきな非対称性があって、患者は視野狭窄のあまり脳卒中を予防するためなら出血で死んでもかまわないとすら考えているってこと↓。
この状況下で抗凝固薬の適用基準をユルユルに変更した結果、使用者がおおはばに増えて脳内出血もバク増中↓。