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2023年10月23日

アジア脳梗塞治療の真相

2023  10月  ネパール


静脈内血栓溶解療法(IVT)は脳梗塞の治療に20年以上使用されているにもかかわらず、その利用を報告している国は世界全体の30%にすぎない。

近年、脳梗塞の発症率が世界的に高いアジア地域において、IVTの使用に関するデータが不足しているのでその利用率をくわしくしらべてみたそうな。



2010年以降に出版された論文を厳選してメタアナリシスをおこなった。



次のことがわかった。

・脳梗塞患者778046例を対象とした67件の観察研究が解析に含まれた。

・IVTの利用率は全体で9.1%であった。

・高所得国では11.3%であり、中所得国の8.1%~9%よりも高かった。

・中央アジアと北アジアが最も高く(17.5%)、東南アジアが最も低かった(6.8%)。

・2015年以前の論文ではIVT実施率は1.5%であり、それ以降は11.3%だった。

・病院の脳卒中プロトコールおよび国の脳卒中ガイドラインの存在が、高いIVT実施率と関連していた。


アジアでの脳梗塞に対する静脈内血栓溶解療法の利用率は全体で9.1%であり、国、地域、所得階層によって格差がみられた、


というおはなし。
血栓溶解療法と所得格差

アジア地域での血栓溶解療法利用率

やすい薬でじゅうぶん

こっちつかいます


感想:

利用率を拡大するためには、脳梗塞患者のほとんどを占める本来適用するべきでない軽症者にたいして、いかに使わせるかがカギなんだけど、

さいきん、軽症者には安価な2種の抗血小板薬を2週間与えるだけのほうがはるかに安全でかつ同レベルかそれ以上の効果が得られることがわかってしまった↓。






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