元2023 8月 アメリカ
動静脈奇形(AVM)切除後にあらたにてんかんが発生する率と危険因子を評価し、切除しない場合とでくらべてみたそうな。
TriNetX Research Networkを利用し、2004年1月1日から2022年3月1日までの症例を検索した。
手術前にはてんかん発作のなかったAVM切除症例を対象とした。
手術後少なくとも6週目以降に発現したてんかん発作と、切除術、塞栓術、との関連を解析した。
次のことがわかった。
・もともとてんかん発作がなく、AVM切除術を受けた536例(平均年齢38.9歳)のうち、99例が新規のてんかんを発症し、1年間の累積発症率は13.8%であった。・てんかん患者では脳内出血の発生率が高く、脳内出血は塞栓術の群では少なかった。・AVMと診断されたが切除されなかった別の患者18588例から条件をマッチする529例を抽出して比較した結果、1年後の新規てんかんは非切除群と比較して切除群で有意に高かった(11.5%対3.4%)。
536例の脳AVM切除後の新規のてんかん発作は1年間で13.8%に発生した。AVM診断後に切除をしなかった場合の新規てんかんの発生率はあきらかに低かった、
というおはなし。
感想:
切除術それ自体がてんかん発作の原因ってこと。
ARUBAトライアルによって、すくなくとも未破裂AVMは手術しないで見守ることがベストであるとすでにわかっている↓。