元2023 12月 イギリス
効果的な体幹のコントロールは、座位や立位でのバランスに不可欠な要素であり、頭部や四肢を動かし、機能的な作業を遂行するために重要である。
脳卒中では、体幹のコントロールが障害されることがあり、脳卒中に関連したバランス、筋機能、協調性、位置感覚の障害の影響を受ける。
体幹コントロールの回復は、脳卒中リハビリテーションの重要な目標であるので、その有効性をくわしくしらべてみたそうな。
2023年のThijsらによるコクラン・レビューをリハビリテーションの観点から要約した。
次のようになった。
・68のランダム化比較試験(2585人)がコクランレビューに含まれた。・内訳は、コアスタビリティトレーニングを検討した試験が18件、体幹筋の電気刺激を検討した試験が7件、体幹の選択的な動きの改善を目的とした試験が15件、座位-リーチング療法を検討した試験が6件、傾斜台と水平台の使用を比較した試験が2件、不安定な面の使用を検討した試験が17件、体重移動トレーニングを検討した試験が4件、その他のアプローチを検討した試験が3件であった。各介入群の参加者数の中央値は15人であった。・体幹トレーニングは、用量を一致させた他の療法と比較した場合、ADL指標において有益性は認められなかったが、体幹機能および他のアウトカムを改善した。・これらの知見の確実性は非常に低かった。
脳卒中リハビリテーションの一環として体幹トレーニングを使用することを支持するエビデンスがある。しかし、データ量の少なさ、バイアスリスク、異質性高さのため、これらの知見の確実性は非常に低いと判断された、
というおはなし。
感想:
さいきん「体幹トレーニング」というキーワードをよく目にするので関心をもった。