元2024 10月 中国
心房細動(AF)は、脳卒中リスクを大幅に高めることが知られているが、AFを持つ患者にとって安静時心拍数(RHR)がどのように死亡リスクに影響するかは、はっきりとわかっていなかった。
死亡リスクを軽減するための具体的な心拍数の目標値を明確にするべく、くわしくしらべてみたそうな。
この研究では、3,921名のAF患者を対象に、平均69歳の大規模な追跡調査が行われた。調査は「AFFIRM(心房細動のリズム管理調査)」のデータを利用しており、対象者のRHRがどのように死亡リスクに影響するかを追跡した。
具体的には、患者ごとに心拍数の平均値(mRHR)とその変動パターンを計算し、それが死亡リスクに与える影響をCox比例ハザードモデルやグループベースの軌跡モデルを用いて分析した。
つぎのことがわかった。
・RHRが80 bpm以上のAF患者では、調整ハザード比2.01(95%信頼区間:1.59-2.55)に基づき、死亡リスクが約2倍に増加することが示された。・Kaplan-Meier分析により、RHRが80 bpm以上の患者では生存率が有意に低下することが確認された。・また、追跡期間中のRHRパターンに基づき、患者を4つのグループに分類したところ、RHRが70 bpmを超えるクラスは全て死亡リスクが高いことがわかった。
AF患者において安静時心拍数が80 bpm以上に達することは死亡リスクを大幅に高めるため、RHRを管理することが非常に重要であるとわかった。特に、脳卒中を経験したAF患者は再発リスクや他の合併症リスクも高いため、心拍数を70 bpm以下に保つ努力が推奨される、
というおはなし。
感想:
心房細動がない場合は、これ↓。
