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2025年7月30日

食べていない人ほど死にやすい── 脳卒中を悪化させる“隠れ飢餓”の真実

2025  7月  中国


脳卒中は世界中で多くの命を奪い、たとえ助かっても重い後遺症が残ることが多い病気である。とくに高齢者では、命が助かってもその後の生活の質に大きな影響が出る。

そんな中で、最近あらためて注目されているのが「入院時点での栄養状態」である。脳卒中で救急搬送された時点で、すでに栄養状態が悪い人は少なくない。これは、年齢、持病、食欲不振、生活環境などによって、脳卒中が起きる以前から栄養不良がじわじわ進んでいたことを意味する。

そこで、入院直後の栄養スコアが、その後の生存率や後遺症の重さとどのように関係するかをくわしくしらべてみたそうな



過去に行われた11本の観察研究(合計7,696人)をもとに、統合的な分析(メタアナリシス)を実施した。

評価に使われた栄養スコアは次の3つである:

* GNRI(高齢者栄養リスク指数)
* CONUT(血液検査で出す栄養スコア)
* NRS-2002(体重・食事量・病気の重症度で評価)

これらのスコアと、3か月以内の死亡や機能的な予後不良(modified Rankin Scaleスコア3以上)との関係を、統計手法と機械学習によって詳しく検討した。



次のことが分かった。

・栄養状態が悪いと、死亡や後遺症のリスクが大幅に高まることが明確になった。

・後遺症が重くなるリスク(オッズ比)は以下の通りである。

* NRS-2002が3以上:およそ3.4倍
* CONUTが5以上:およそ3.7倍
* GNRIが98未満:およそ2.7倍

・また、3か月以内に死亡するリスクは以下の通りである。

* NRS-2002が3以上:4.1倍
* CONUTが5以上:3.6倍
* GNRIが98未満:2.9倍

・さらに、GNRIが92未満、年齢が75歳以上、脳卒中が重症(NIHSSスコア高値)という3つの条件がそろうと、死亡率が著しく高まることもわかった。

・AIモデルによる予測でも、GNRIが最も重要な指標であり、予測の精度は非常に高かった(AUROC=0.81)。


この研究は、脳卒中で入院したときにすでに栄養状態が悪い人ほど、回復が難しく、生存率も低いことを示している。
とくにGNRIが92未満、CONUTが5以上、NRS-2002が3以上という数値に当てはまる患者は、入院直後から積極的な栄養介入が必要である。なかでもGNRIは、高齢者の予後予測において信頼性の高い指標として注目されている、


というおはなし。

食べるひとは回復する



感想:

『GNRIが92未満、CONUTが5以上、NRS-2002が3以上という数値に当てはまる患者って、具体的にどんな状態なの?』



以下、医師国家試験正答率98%のAIの回答コピペ↓



🩺 GNRIが92未満の人とは(高齢者向けスコア)

● GNRIの計算式

GNRI = 1.489 × 血清アルブミン(g/L) + 41.7 ×(現在体重 ÷ 理想体重)

● どんな状態?

項目状況の具体例
体重やせ細ってきた。理想体重の85%未満(例:身長160cmで45kg以下)
アルブミン3.3 g/dL以下(軽い炎症やたんぱく不足)
見た目頬がこけてきた、筋肉が薄い、骨ばっている
自覚症状疲れやすい、歩くとふらつく、転びやすい
背景高齢者、慢性疾患もち、ひとり暮らし

→ 高齢者に多い「静かな栄養失調」。本人も周囲も気づきにくいが、実は危険な状態である。


🩸 CONUTが5以上の人とは(血液検査でわかるスコア)

● 評価項目

  • アルブミン
  • 総コレステロール
  • リンパ球数

● どんな状態?

指標
アルブミン3.0 g/dL以下(炎症 or たんぱく不足)
コレステロール140 mg/dL未満(代謝低下、栄養不足)
リンパ球数1200 /μL未満(免疫力が落ちている)
背景感染症を繰り返す、術後、慢性炎症持ち

→ 外見だけでは判断しづらい“内臓型の低栄養”。
病院の血液検査で「なんか数値が変だな」と気づかれるパターンが多い。


🍽️ NRS-2002が3以上の人とは(入院時スクリーニング)

● 評価項目

  • 最近の食事量の低下
  • 体重の減少
  • BMIの低下
  • 病気の重症度

● どんな状態?

項目状況の具体例
最近の食事量半分以下になった、ほとんど食べていない
体重1か月で3kg以上減った
BMI18以下(例:160cmで46kg未満)
病気の重さ脳卒中が重症、意識障害あり

→ 入院直後に栄養リスクが高いと判定される典型パターン。
すでに痩せていて、食欲もなく、体調も悪い。


🧩 総まとめ:これらの数値が意味する「具体的な状態」

スコア 主な意味合い 典型的なケース
GNRI<92 体重とアルブミンが低い 高齢でやせていて、じわじわと筋肉が減っている
CONUT≧5 血液検査で明らかな低栄養 血清アルブミンやコレステロールが低い。免疫も低下
NRS-2002≧3 急性期で明らかな栄養リスク 食べていない、痩せた、病気が重い

🔍 現場での見え方

  • 「なんとなく元気がない」「ちょっと痩せてきた」という患者が、実はGNRIでアウト
  • 「検査で炎症もなく食事もできてるのに、血液データがボロボロ」という患者がCONUTで高得点
  • 「病気そのものが重く、食べられず、激やせ」という患者がNRS-2002で高リスク




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