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2025年8月19日

薬より強い?食物繊維が“脳卒中後うつ”を遠ざける驚きのメカニズム

2025  7月  中国


脳卒中は世界で2番目に多い死因であり、多くの人が後遺症を抱えて生活している。その中でも「脳卒中後うつ(post-stroke depression, PSD)」は3人に1人が経験するとされ、リハビリの妨げや再発・死亡リスクの上昇につながる大きな問題である。特に女性は男性よりもうつになりやすく、症状も重くなりやすい。

一方で、これまでの研究では「食事と気分」の関係が注目されてきた。特に食物繊維は腸内環境を整える働きがあり、心の健康にもつながるのではないかと考えられている。しかし「食物繊維とうつ」を調べた研究は多くても、「脳卒中後うつとの関係」を調べたものはほとんどなかった。

そこで、米国の大規模調査NHANESのデータを使って、女性における食物繊維摂取とPSDの関係をくわしくしらべてみたそうな。



調査対象は2005~2018年に実施されたNHANESに参加した20歳以上の女性13,143人。そのうち105人がPSDと診断されていた。

食物繊維の摂取量は24時間の食事記録から算出。PSDは「過去に脳卒中と診断された」かつ「抑うつ症状(PHQ-9で10点以上)」という条件で判定した。

統計解析では、年齢や体格(BMI)、生活習慣病(高血圧や糖尿病など)、収入などさまざまな要因を調整して、食物繊維摂取量とPSDリスクの関連を検討した。



次のようになった。

・食物繊維を多くとる女性ほど、PSDのリスクが低かった。

・具体的には、1日あたりの食物繊維が1g増えるごとにPSDリスクは約8%下がった。

・さらに、摂取量が最も少ないグループ(1日10g以下)に比べ、最も多いグループ(20g以上)の女性はPSDリスクが約70%も低かった。

・解析の結果、食物繊維の効果は「20gくらいまで増やすと急激にリスクが下がり、その後は安定する」という非線形のカーブを描くことも分かった。


この研究は、女性において「食物繊維の多い食事が脳卒中後うつの予防につながる可能性がある」ことを示した。特に1日20g前後の摂取が効果的と考えられる。
ただし今回の調査は横断研究であり、因果関係までは証明できない。今後は長期的な追跡研究や介入試験が必要である。それでも、食物繊維の摂取を意識することはうつ予防や脳卒中からの回復支援に役立つ可能性が高く、実践的な意義は大きい、


というおはなし。

食物繊維と脳卒中後うつ



感想:

『どうして食物繊維をおおく摂るとうつを防げるの?日本人におすすめの食物繊維源を厳選してひとつ挙げて。』


以下、医師国家試験正答率98%のAIの回答コピペ↓



いい問いですね👏
では順を追ってお答えします。


どうして食物繊維を多く摂るとうつを防げるのか?

研究では「脳腸相関(gut–brain axis)」が大きなカギとされています。

  1. 腸内細菌のエサになる
     食物繊維は消化されずに大腸まで届き、善玉菌のエサになる。
  2. 短鎖脂肪酸をつくる
     善玉菌が発酵すると「酪酸・酢酸・プロピオン酸」といった短鎖脂肪酸が生まれる。
     これらは腸の炎症を抑え、腸のバリア機能を守る。
  3. 炎症を減らす → 脳も守られる
     慢性炎症はうつ病の大きな要因。繊維によって炎症が減ると、脳への悪影響も減る。
  4. 神経伝達物質に影響
     セロトニン(幸せホルモン)の約9割は腸でつくられている。
     食物繊維によって腸内環境が整うと、セロトニンやドーパミンの産生が安定し、気分が落ち込みにくくなる。

👉 つまり 「食物繊維 → 腸内細菌 → 炎症や神経伝達物質を調整 → うつ予防」 という流れです。


日本人におすすめの食物繊維源(ひとつ厳選)

いろいろ候補はありますが、ひとつ挙げるなら 「大豆」 です。

  • 100gのゆで大豆で約6〜7gの食物繊維
  • タンパク質やイソフラボンも同時にとれる(特に女性のホルモンバランスにプラス)
  • 納豆、豆腐、煮豆、きなこなど、日常的に取り入れやすい

👉 日本の食文化に根付いていて、毎日食べやすく、脳にも体にも良い万能食材といえる。


✅ まとめ

食物繊維は腸内環境を整え、炎症や神経伝達物質に働きかけることで「脳卒中後うつ」を含むうつ症状を防ぐ力がある。
日本人にとっては 大豆 を日常的に食べることが、とても有効な一歩になる。




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