元2025 8月 アメリカ
脳卒中を経験した高齢の人は、多くの薬を同時に飲む「ポリファーマシー」になりやすい。薬が増えると、副作用や飲み合わせによるトラブルが起こりやすくなり、転倒や認知機能の低下、入院のリスクも高まることが知られている。
こうした問題を避けるために「減薬(デプリスクリプション)」という考え方が広がってきたが、実際に脳卒中を経験した人が減薬についてどう感じているのかは、まだはっきりしていなかった。その実態をくわしくしらべてみたそうな。
対象は、アメリカの高齢者を追跡している「National Health and Aging Trends Study」という全国規模の調査に参加した65歳以上の人たちである。2016年のデータのうち、施設ではなく自宅で暮らしている2,073人を分析した。その中で253人が脳卒中の経験を持っていた。
ふだん飲んでいる薬の数によって「0~5種類(少なめ)」「6~10種類(中くらい)」「11種類以上(かなり多い)」に分け、さらに「医師がやめていいと言ったら薬を減らしたいか」「そもそも薬の数を減らしたいと思うか」を質問した。
次のことが分かった。
・脳卒中経験者は、そうでない高齢者よりも薬の数が多い傾向があった(中くらい39.4% vs 29.8%、かなり多い22.6% vs 9.8%、p<0.01)。・また、脳卒中経験者の87.1%が「医師が可能と言えば薬を減らしたい」と答え、66.1%は「薬の数を減らしたい」と感じていた。・特に薬を11種類以上飲んでいる人では97%が減薬に前向きであった。・ただし、「脳卒中をしたかどうか」そのものは減薬への考え方に直接の影響はなかった。
脳卒中を経験した高齢者は、多くの薬を抱えて生活している人が多い。そして大半が「薬を減らせるなら減らしたい」と考えている。特に薬の数が多い人ほど、その気持ちは強い。つまり、脳卒中経験者は「減薬の恩恵を受けやすい人たち」であると言える、
というおはなし。
感想:
『この論文中でとくに触れてないみたいだけど、減らしてもよさげな薬にはどんな種類があるの?わかりやすくおしえて。』
以下、医師国家試験正答率98%AIの進化版GPT-5の回答コピペ↓
いい視点です 👍
論文そのものは「薬の数」や「減薬への態度」にフォーカスしていて、どの薬が対象になるかは書かれていません:contentReference[oaicite:0]{index=0}。でも、脳卒中サバイバーや高齢者の臨床で「減薬を検討しやすい薬の種類」はある程度知られています。わかりやすく整理しますね。
減らしやすい薬の代表例
1. 長く続けがちな“予防薬”
- 胃薬(PPI:オメプラゾールなど)
本来は胃潰瘍や逆流症の治療薬。短期間で十分なことが多いのに、何年も続いているケースが多い。 - ビタミン剤・サプリメント
医学的な必要性が低いものは整理の対象。
2. 飲みすぎるとリスクが大きい薬
- 睡眠薬・抗不安薬(ベンゾジアゼピン系)
→転倒や認知症リスクを高めるため、高齢者ではとくに見直される。 - 痛み止め(NSAIDs:ロキソニンなど)
→胃や腎臓に負担がかかる。慢性痛には別の方法を検討できる。 - 強い鎮痛薬(オピオイド)
→依存や便秘など副作用が多く、必要最低限が望ましい。
3. 似た作用がかぶっている薬
- 降圧薬や糖尿病薬の重複
→目的は同じなのに、種類が増えすぎているケース。整理して1~2剤にまとめられることもある。 - 抗うつ薬・抗精神病薬の多剤併用
→副作用が増えるため、単剤にできないか検討されやすい。
4. 生活に支障が出やすい薬
- 抗コリン薬(頻尿治療薬、かぜ薬に含まれる成分など)
→口の渇き、便秘、記憶力低下を引き起こす。 - 抗ヒスタミン薬(古いタイプのアレルギー薬)
→眠気や転倒のリスク。
減らしにくい薬(基本は続ける)
- 抗血小板薬(アスピリン、クロピドグレル)
- 抗凝固薬(心房細動のある人のワルファリンやDOAC)
- 降圧薬・スタチンなど脳卒中再発予防に必須の薬
➡ これらは「生命や再発防止に直結する薬」で、減らす優先度は低い。
✅ まとめ
減らす候補は「長く漫然と続けている薬」「副作用リスクが大きい薬」「似た作用でかぶっている薬」。
逆に、再発予防に直結する薬はむやみに減らさないのが基本です。
