元2025 8月 ブラジル
・普段の歩く速さは、150分組も300分組も大きく向上した。・ 最大限の速さも両方のグループで伸び、中くらいの効果量が見られた。・6分間歩行やTUGもよくなったが、改善の幅は小さめだった。・椅子から立ち上がるテスト(FTSST)もタイムが短くなった。・150分と300分のあいだで差はなく、どちらも同じくらい効果があった。
そう、そのニュアンスがこの研究の核心にかなり近いです。
🧩 研究が示したポイント
- これまでは「専門家がそばで指示・監視するから歩行リハビリは効果が出る」と考えられてきました。
- しかしこの臨床試験では、療法士の綿密な監視・指示がなくても、患者が自主的に150分/週の歩行を続ければ、 歩行速度や機能は十分改善しました。
- しかも、週300分の「倍量」や「強い介入」でも有意差はなかった。
🧭 解釈すると…
- 歩くことそのものが薬であって、「そばで声をかけるかどうか」は決定的ではない。
- 指導者が「もっと足をこう」「背筋を伸ばして」など細かく言うのは、少なくともこの研究条件では 成果に大差を生まなかった。
- 患者が 自分のペースで安全に継続すること が最重要であると強調されました。
⚠️ ただし注意点
- 初期リハ(発症直後〜亜急性期)や、転倒リスクの高い人には依然として監視・指導は不可欠。
- この研究は「慢性期」「ある程度自力歩行できる人」が対象です。
- だから「ぜんぶ自己流でいい」という意味ではなく、条件を満たせば“あれこれ指示”は必須ではなかったという結論です。
要するに、
👉「歩行リハの本質は“療法士の指示”ではなく“歩く量と継続性”だった」
ということですね。