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2018年10月31日

脳卒中の顔面麻痺


Facial motor and non-motor disabilities in patients with central facial paresis- a prospective cohort study
2018  10月  ドイツ

中枢性の顔面麻痺は脳卒中の初期症状として患者の45%にみられる。損傷脳の反対側 とくに下半分が麻痺して顔のゆがみやよだれがたれる。

顔面麻痺があると表情や発話 食事に困難を生じQoLが下がる。しかし脳卒中の顔面麻痺についての調査は非常にすくないので、表情筋の運動機能とQoLの面からくわしくしらべてみたそうな。


脳卒中で中枢性の顔面麻痺のある患者112人について、

入院時と退院時に、

表情筋を Facial Action Coding Systemにもとずき38のアクションユニット(AU)に分類して自動追跡する装置をつかって各動きを記録した。

QoLに関するアンケートも行った。


次のことがわかった。

・House-Brackmann gradingがⅢ(中レベルの顔面麻痺)以上の患者は入院時79%いた。

・下顔のAUのうごきは左脳損傷よりも右脳損傷で明らかに弱かった。

・入院時の顔面障害指数(Facial Disability Index)および顔面臨床評価スケール(Facial Clinimetric Evaluation Scale)の中央値はそれぞれ46.5(満点55)、69(満点75)だった。

・入院中にAU12(大頬骨筋)、AU13(口角挙筋)、AU24(口輪筋)のうごきがあきらかにおおきくなった。

・とくにAU10(上唇挙筋)、AU12,17(下唇制筋)、AU38(鼻筋)はQoLと強く関連していた。

中枢性の顔面麻痺は脳卒中患者のQoLにつよく影響していた。特定のアクションユニットを対象にしたリハビリテーションが有効かも、


というおはなし。

図:脳卒中患者の顔面アクションユニット

感想:

顔のしびれはカミソリでひげを剃るときに実感する。床屋で他人に剃られるときの違和感はつよい。お面をかぶっている感がある。

耳垢とるときにも 耳かき棒がどこまで入っているのか悩む。

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