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2014年3月7日

視動性刺激療法とは 半側空間無視を治す新しい方法


New therapy helps to improve audio and visual perception in stroke patients
2014  3月  ドイツ

脳卒中のあとの半側空間無視を治療するあたらしい方法を見つけたそうな。


optokinetic stimulation therapy:視動性刺激療法では、大きなスクリーンに複数のドットの塊が表示され、それらが右から左へゆっくりと流れてゆく。

特に、ハイライトされた塊に視線を合わせて右から左へと目で追跡し、画面から切れたらまた右へ注意を戻す、
を繰り返す訓練である。


この方法と従来の視野探索訓練について50人の患者で比較したところ、

・視動性刺激療法では視覚および聴覚の無視改善に明らかに効果があった。

・またこの効果は持続した。

・一方、視野探索訓練ではまったく改善はなかった。


視動性刺激療法は半側空間無視治療にとても効果的である、


というおはなし。

図:視動性刺激療法


感想:

半側空間無視って、音も無視しちゃうんだなぁ…  

いままで気が付かなかったゎ。

2014年3月6日

脳卒中になるまえに心臓の異常を見つけ出すインプラントを開発


Stopping strokes before the occur, new technology may help
2014  3月  アメリカ

脳卒中の原因となる心臓の異常を見つけるインプラント装置が今週臨床試験に入ったというニュース。


この装置(Reveal LINQ)を心臓近くの皮下に埋め込んでおくと1日24時間その拍動パターンを記録し続ける。そして夜、ベッドサイドの解析装置にデータが無線送信され、不整脈などの異常が検出されると注意を促し、抗血液凝固剤の使用につなげることができる。


同機能の従来型装置に比べ6分の1のサイズ、バッテリーは3年間持続可能。




感想:

血液検査とID認証,GPS機能を備えたこれの1000分の1サイズのインプランドが20年後にはすべての人に当たり前になっている予感。

2014年3月5日

怒りと脳卒中との関連が明らかに


Outbursts of anger as a trigger of acute cardiovascular events: a systematic review and meta-analysis
2014  3月  アメリカ

怒りと脳卒中を含む心血管系疾患との関連を調べてみたそうな。


医学研究データベースから関連する過去の研究を厳選し、データを統合、再解析した結果、


次のようになった。

・1966-2013の9件の研究が見つかった。

・内訳は、4546件の心筋梗塞、590件の脳梗塞、215件の脳出血など だった。

・特に、怒りの爆発から2時間以内の脳梗塞リスクは4倍、脳出血6倍、心筋梗塞5倍だった。

・怒りの頻度が高いほど発症率も増えた。
図:怒り頻度と心臓発作


激しい怒りを感じた直後は脳卒中に注意、


というおはなし。


感想:

自慢じゃないけど生まれつき沸点が非常に低い。

2014年3月4日

認知障害の頻度 脳卒中のあとで


Post-Stroke Cognitive Impairment: High Prevalence and Determining Factors in a Cohort of Mild Stroke.
2014  2月  フランス

高齢化が進み脳卒中経験者が増えると認知障害も増加する。

脳卒中後の認知障害の要因を調べてみたそうな。


脳卒中患者で、発症前に痴呆や軽度認知障害、失語などを経験していない者を選別し、入院中および発症3ヶ月後に認知障害スクリーニング検査2種を行った。

それらの結果と医療データとの関連を解析したところ、


次のようになった。

・220人の脳卒中患者を追跡することができた。

・3ヶ月後の認知障害経験者の割合は47.3%だった。

・一方、痴呆の割合は7.7%だった。

・年齢、教育レベル、糖尿病歴、無症候性脳梗塞などがその要因だった。


軽い脳卒中であってもその後 高頻度に認知障害を経験していることがわかった、


というおはなし。


感想:

入院していると周囲の人たちが「自分には認知機能に問題がある」という前提で接してきていることがしばしばあり そういうときがとてもつらかった。

脳と手足がやられた直後は意識だけが自分を護る最後の砦だったから、あり得ないものが見えても決して他人には言わなかった。

2014年3月3日

やっぱり寒いと脳内出血の血腫もでかくなるのかな


Ambient Temperature and Severity of Intracerebral Haemorrhage: The INTERACT1 Study.
2014  2月  オーストラリア

脳内出血は冬に起きやすい。

そこで、気温と脳内出血の重症度との関連を調べてみたそうな。


304人の中国人脳内出血患者について、発症時の気温状況を確認することができた。これと入院時の神経症状の程度、血腫の大きさとの関連を解析した。


次のようになった。

・気温パラメータと臨床データ、血腫の大きさや脳室内出血の有無との関連は見られなかった。


気温と脳内出血の重症度との関連はなかった、


というおはなし。

図:気温と脳内出血
まったく関連なし


感想:

血腫の大きさは血圧の影響を受けないってことなのか?


2014年3月2日

若いのに10年経っても良くならない患者の割合は…


Poor Long-Term Functional Outcome After Stroke Among Adults Aged 18 to 50 Years: Follow-Up of Transient Ischemic Attack and Stroke Patients and Unelucidated Risk Factor Evaluation (FUTURE) Study.
2014  2月  オランダ

若年脳卒中患者の長期的な機能回復程度を調べてみたそうな。


18-50歳で脳卒中を経験した722人について平均9.1年間追跡調査したところ、


次のようになった。

・全体の32%が機能回復不良 (modified Rankin Scale>2)だった。

・この内訳は、脳梗塞37%、脳内出血49%、TIA17%だった。

・日常生活関連動作では、脳梗塞15%、脳内出血18%、TIA11%が回復不良だった。


若年脳卒中経験者の8人に1人は10年経っても日常生活で自立できていなかった、


というおはなし。
図:mRS



感想:

すこし前にも似たような記事があったのを思い出した。
若いからすぐに回復すると考えるのは ちょっと違うと思う

2014年3月1日

脳梗塞が治るツボが明らかに


A systematic review and meta-analysis of Baihui (GV20)-based scalp acupuncture in experimental ischemic stroke.
2014  2月  中国

脳卒中の鍼治療には2000年の歴史があり、いまや世界各地で行われている。

そこで、頭頂にあるツボ:百会 Baihui(GV20)を鍼刺激する効果について過去の研究をまとめてみたそうな。


データベースから該当する動物実験研究を抽出し、データを統合して再解析した結果、

次のようになった。

・54件、計1816匹の動物を使った研究結果を厳選した。

・12の研究でBaihuiが梗塞の拡大を抑える顕著な効果を示していた。

・32の研究で神経症状の改善に大きな効果があった。

頭頂のツボBaihuiによる脳梗塞の鍼治療には、梗塞の大きさと神経症状を改善する効果が期待できる、


というおはなし。

写真:百会


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