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2017年4月28日

ほんとうに "回復良好" な脳卒中患者とは


“Good Outcome” Isn’t Good Enough
Cognitive Impairment, Depressive Symptoms, and Social Restrictions in Physically Recovered Stroke Patients
2017  4月  カナダ

脳卒中からの回復はおもに日常生活動作についてのみ評価される。
しかし脳卒中患者は身体機能が回復したのちも社会参加や精神機能、孤独感、生活の質に困難をおぼえることが考えられる。

そういった問題がどのくらいの割合で起きているのかしらべてみたそうな。


発症から2-3年経つ脳卒中患者142人について複数の指標で回復程度を評価したところ、


次のことがわかった。
・全体の68%の患者は日常生活動作にあきらかな障害がないレベル(modified Rankin Scale<2)の回復を遂げていた。

・彼らのうち54%は "Montreal Cognitive Assessment" で認知障害が認められ、

・52%には "Reintegration to normal living index" で社会復帰に制約があった。

・また32%は " Patient Health Questionnaire-2" でうつ症状が認められた。

・mRS上での活動制限の有無は他の指標のスコアにほとんど反映されなかった。


日常生活動作の点で回復良好な脳卒中患者であっても 半数以上が認知障害や社会参加、3分の1がうつになやんでいた。なにをもって回復良好とするか考え直したほうがいいのではないか、


というおはなし。
図:脳卒中患者のmRSと他の指標


感想:

せっかく手足がうごくようになっていい気でいるのに『君には認知障害、社会不適合、うつの兆候がある』なんてわざわざ言って欲しくないわな。

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