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2020年3月14日

rTMS vs. シータバースト 認知障害


High-frequency versus theta burst transcranial magnetic stimulation for the treatment of poststroke cognitive impairment in humans
2020  3月  台湾

脳卒中後の認知障害は30-40%の患者にみられるという。

また、背外側前頭前野への磁気刺激はパーキンソン病患者の認知機能の注意、視空間ドメインの改善をもたらすとされている。

これを脳卒中で認知障害をしめす患者について、高周波数(5Hz)のrTMSとiTBS(シータバースト)のことなる磁気刺激条件で効果に差があるものか、実験してみたそうな。




左脳の脳卒中後に認知障害をしめす患者41人について、

5Hz rTMS の11人、

iTBS の15人、

偽刺激の15人、

にわけて左側の背外側前頭前野への10日間10セッションの磁気刺激治療をおこなった。

アーバンス検査(Repeatable Battery for the Assessment of Neuropsychological Status :RBANS)で認知機能を評価した。


次のことがわかった。

・偽刺激にくらべ、5Hz rTMSではRBANSトータルスコアおよび、注意力、遅延記憶で有意に改善しており、

・iTBSでもRBANSトータルスコアと遅延記憶で有意に改善した。

・5Hz rTMSはiTBSよりも注意力改善の点ですぐれていた。

・高血圧のない患者でこれらの治療効果が顕著だった。
脳卒中で認知障害の背外側前頭前野への磁気刺激プロトコールは、5Hz rTMSが注意改善の点でiTBSよりも好ましかった、


というおはなし。

図:高血圧の有無とrTMSの注意改善効果



感想:

認知障害は小血管病によるところがおおきく、小血管病は高血圧が原因。だから高血圧患者は小血管病が進みすぎていて効果が薄い、という解釈。
反対側へのシータバーストと慢性期脳卒中の機能回復

連続シータバースト刺激が脳を護る仕組み

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