元2020 8月 スペイン
くも膜下出血の臨床的進展を長期にフォローした調査は少ないのでくわしくしらべてみたそうな。
脳動脈瘤破裂によるくも膜下出血のうちガイドラインに則った治療を受けた患者311人を、
3ヶ月、1年、5年とフォローして、死亡率、回復不良率(mRS3-6)を解析した。
次のことがわかった。
・治療内訳は、コイル242例、クリップ69例だった。・死亡率はそれぞれ、3ヶ月18.4%、1年22.9%、5年29%だった。・回復不良率はそれぞれ、42.3%、36.0%、36.0% だった。・回復不良率はコイル治療のほうが低かった。・合併症にコイルとクリップの差はなかった。
脳動脈瘤性くも膜下出血による短期死亡率は18.4%、5年では29%だった。大多数の(64.0%)の患者は5年後には障害もなく生活できていた、
というおはなし。
感想:
コイルやクリップによる「治療」と称する行為は、のちの再出血を予防する目的のものであって、現在進行中の差し迫った症状を改善するためのものではない。
しかも、再出血を予防する効果はいまだ確認されていない↓。
追記: