元2021 1月 アメリカ
脳卒中患者の半数は上肢運動機能に障害を生じ、35-55%が触覚が低下するという。
運動によるリハビリテーションは適応患者が限られる。いっぽう、触覚振動の求心性刺激が感覚運動機能の回復を促すとする報告がある。
そこで、スタンフォード大学が開発した振動刺激グローブを自宅で装着させて上肢麻痺の改善効果をしらべてみたそうな。
脳卒中の慢性期で、上肢の運動および触覚機能が低下している16人について、
手に機械的振動刺激を与えるグローブを自宅に持ち帰らせ、
1日3時間x8週間装着させた。
半数のグローブは振動しないように設定して対照群とした。
手の機能を毎週、評価した。
次のことがわかった。
・振動グローブ群では、触覚の Semmes-Weinstein monofilament検査および・指の痙縮度の Modified Ashworthスコアで有意な改善が見られた。・また、指の随意屈曲、肘と肩の可動域の増加があった。
麻痺上肢への振動刺激により触覚、筋緊張、痙縮および随意可動域が改善する可能性がある。ウェアラブルデバイス化により自宅での治療が可能になる、
というおはなし。
感想:
今回のグローブは200ヘルツ前後で振動するという。これはスマホのマナーモードの振動数にほぼ等しい。