元2020 11月 ギリシャ
脳底動脈瘤は頭蓋内動脈瘤の5-16%を占める。これらの動脈瘤は解剖学的に深部にあり手術が困難である。
そのため、治療にはクリッピング手術よりも血管内治療であるコイリングが好まれる傾向がある。
いっぽうで脳底動脈瘤のコイル治療では再発のリスクが高いことも報告されている。
そこで、脳底動脈頂点部の瘤(basilar apex aneurysm)の破裂によるくも膜下出血患者への、クリップ治療とコイル治療についてメタアナリシスをこころみたそうな。
関係する論文を厳選してデータを統合 再解析したところ、
次のことがわかった。
・検索にかかった210の論文から、患者582人(クリップ群241人、コイル群341人)を含む9件の論文を対象とした。・術後死亡率、合併症率、6ヶ月以上の長期死亡率に両群で有意な差はなかった。・再発により再び介入が必要になった患者83人のうち、73人がコイル群、10人がクリップ群で、コイル群の再発リスクは2.33倍だった。