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2021年8月22日

抗凝固薬による脳内出血が激増した理由

2021  6月  デンマーク


非ビタミンK拮抗タイプの経口抗凝固薬(NOAC:ダビガトラン、リバーロキサバン、アピキサバンなど)は、心房細動患者の脳卒中予防において、ビタミンK拮抗タイプ(ワルファリン)にくらべて、脳内出血リスクが50%低いと言われている。

さらにNOACは投与量が一定で、繰り返しの血液検査や食事上の制限が不要であるため広く使用されるようになってきた。

しかし、NOACに関連した脳内出血についてのデータがいまだほとんど存在しないので、デンマーク首都圏にてくわしくしらべてみたそうな。



人口180万人都市で、2010-2017に経口抗凝固薬に関連する脳内出血で入院した全患者と、使用薬剤を特定した。

この地域での経口抗凝固薬の販売量(1000人あたりのDDD:1日投与量)との関連を解析した。



次のことがわかった。

・全脳内出血2877件のうち、経口抗凝固薬に関連する453件を特定した。

・この間に、NOACの販売量は、1日1000人あたり 0.1から11.8DDDに激増した。

・いっぽう、ビタミンK拮抗タイプは7.6から5.2DDDに減少した。

・経口抗凝固薬に関連する脳内出血は、脳内出血全体に対し2010年の13%から2017年の22%に有意に増加した。


デンマークではNOAC使用者が激増し、これに関連した脳内出血もあきらかに増加した、


というおはなし。
経口抗凝固薬による脳内出血のトレンド


感想:

「あたらしい薬は脳内出血起きにくいから安心して使えます」→ 売れすぎて脳内出血件数が倍近くにふえた、ってこと。

NOACが市場投入されるタイミングで、脳梗塞リスクを評価するあらたな基準 CHA2DS2-Vasスコアが設けられ、それまで低リスク群とされていた人たちの6割以上が高リスク群に分類されるようになり、使用量が一気に拡大した。



世界的なコロナ騒動から人類全体への未完成ワクチン強要までの流れを目の当たりにしていると、これらNOACマーケティングが可愛いものにすら思えてくる。

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