元2021 9月 ノルウェー
脳内出血後の長期の生存率にかんするデータは乏しいので、
過去20年間の脳内出血患者の5年死亡率の傾向をくわしくしらべてみたそうな。
ノルウェー・トロムソ住民で、1994-2013年の初回脳内出血患者219人と、年齢 性別のマッチする一般人1095人を比較した。
30日以上生存した患者の5年死亡率とリスク因子を推定した。
次のようになった。
・各患者の約5年のフォロー期間中の死亡率は、脳内出血群が一般人の1.62倍だった。・死亡原因の第一位は心血管疾患(脳卒中や心筋梗塞)であり、22.9% vs. 9.0%で脳内出血群に多かった。・喫煙により両群の死亡率は1.59倍になった。・発症時の抗凝固薬の使用で死亡率が2.09倍だった。・出血位置による死亡率の差はなかった。・5年死亡率はこの20年間で変化はなかった。
脳内出血群の生存率はあきらかに一般人よりも低く、心血管疾患による死亡割合が2倍に及ぶためと考えられた。喫煙、抗凝固薬の使用が死亡率増加と関連していた、
というおはなし。
感想:
いっぱんに、脳内出血患者の約半数はサラサラ薬使用者で、脳梗塞も起こしやすい素地があるから、心血管疾患死がおおいのはなっとく。