元2021 10月 韓国
脳動脈瘤破裂によるくも膜下出血の生存率が改善しているため、新規の(de novo)脳動脈瘤がみつかる例も増えてきている。
そこで、新規脳動脈瘤がみつかる患者の特徴と頻度、成長と破裂に関係する因子をくわしくしらべてみたそうな。
1993-2010年にクリッピング治療をうけた動脈瘤性のくも膜下出血患者1601人のうち、10年以上フォローできた296の記録を対象とした。
233人には新規脳動脈瘤はなく、63人には77個の新規の脳動脈瘤がみつかった。
新規脳動脈瘤が成長または破裂した群と、
安定して変化のなかった群にわけて、破裂の危険因子を評価した。
次のことがわかった。
・患者1年あたりの新規脳動脈瘤の発生率は1.42%だった。・50歳以下、動脈瘤の家族歴、が新規脳動脈瘤が見つかる危険因子だった。・女性であること、初回くも膜下出血から10年未満、初回くも膜下出血時の複数瘤、新規脳動脈瘤が4mm以上、が成長または破裂する危険因子だった。
くも膜下出血経験者に新規の脳動脈瘤がみつかる頻度はかなり高かった、
というおはなし。
感想:
くも膜下出血経験者も10年経つとだいたい100人中15人くらいに新しい瘤ができてやがて破裂するかも、ってこと。
これは一般人の100倍くらい高い頻度。
そういう体質なので、たまたまみつかった瘤をクリップしたところで問題解決になるのかは疑問。