元2021 11月 オランダ
軽症の脳卒中で退院できた患者の70%にはなんらかの認知障害がみられるという。
社会参加に影響する認知機能の1つとして視覚的感情認識があり、対人コミュニケーションに重要な役割をはたす。
そこで、軽症脳卒中患者での視覚的感情認識障害の頻度と関連因子についてくわしくしらべてみたそうな。
亜急性期の軽症脳梗塞患者112人について、エクマン60顔テスト(Ekman 60 Faces Test)による視覚的感情認識能力評価をおこなった。
次のことがわかった。
・有病率は25%だった。・これは認知機能全般の低下と有意に相関していた。・認知機能全般が正常な者でも、10.9%が視覚的感情認識障害に該当した。・気分(Mood)とネガティブな関係にあり、感情認識障害者は気分スコアが良かった。・脳の損傷部位、左右大脳半球、性別との関連はなかった。
軽症脳卒中患者の4分の1に、視覚的な感情認識の障害が認められた、
というおはなし。
感想:
気分ハイな患者に感情認識障害がおおかった理由として、
軽症で病気の自覚がないあまりにテストに際し慎重さを欠いたが故、と言ってる。