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2022年6月23日

未破裂瘤のPHASESスコアあてにならない

2022  6月  フランス


未破裂脳動脈瘤の破裂可能性を個人レベルで予測することはむつかしい。

そこで、破裂予測モデルであるPHASES、UCAS、ELPASS の3種類のスコアについて、じっさいのくも膜下出血患者で高リスクであることが予測できていたかどうかを確かめてみたそうな。



2021年1-3月の動脈瘤性くも膜下患者319人をあつかった17施設にたいし、

PHASES、ELAPSS、UCASスコア評価に必要な項目をすべて提供するよう呼びかけた。



次のようになった。

・動脈瘤のおおきさは7mm未満が57%だった。41%は前交通動脈に位置していた。

・PHASES、UCAS、ELAPSSの各スコアにより、くも膜下出血患者の57%、32%、18%がそれぞれ破裂リスクが「低い」と判定された。


動脈瘤が破裂したくも膜下出血患者に対し、未破裂瘤の破裂リスクを評価する3つのツールを適用したところ、ほとんどの患者を高リスクとは判定しなかった。それらのツールは信用ならないと考える、


というおはなし。
PHASESスコアの図


感想:

どのツール開発にも日本のデータがごっそりと入っている。

上の表がPHASESスコアで、日本人かフィンランド人というだけでスコアが爆上がりする。

日本は「脳ドック」に代表される独自の動脈瘤治療ビジネスが跋扈(ばっこ)する特殊な地域。

これらの国名が変数に入っていること自体、くも膜下出血は観測者問題にすぎない証とおもう。(動脈瘤の破裂と思いこんでいるだけってこと)

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