元2022 6月 ノルウェー
脳卒中経験者の認知症リスクは一般人の6-50倍という報告がある。
脳の萎縮が長期にわたり持続するとの報告も少なくないが、そのパターンについてはよくわかっていないので、
36ヶ月間にわたり脳卒中患者の脳構造体積の変化をくわしくしらべてみたそうな。
ノルウェーの5病院の脳卒中患者についてMRIデータを18ヶ月後と36ヶ月後に取得して皮質と皮質下体積および認知機能の変化を評価した。
次のことがわかった。
・平均年齢72、244人の患者が対象になった。・ほとんどの皮質および皮質下の構造は、梗塞部位と同側の脳半球で対側にくらべて萎縮がおおきかった。・この影響は右半球の梗塞でより顕著だった。・また、左脳梗塞のばあいは内側側頭葉の萎縮がおおきく、右脳梗塞の体積は認知機能の低下と関連があった。
脳卒中後の脳萎縮は、梗塞部位と同側が対側よりもおおきかった。この影響は右の脳半球で顕著であり、梗塞がおおきいほど認知機能も低下した、
というおはなし。
感想:
同側が縮むのはわかる。対側が縮む理由はダイアスキシスやワーラー変性が考えられとのこと。