元2022 8月 中国
上肢動脈の閉塞と開放を繰り返す「遠隔虚血コンディショニング」の神経保護効果が示唆されている。
しかし脳梗塞患者でのあきらかなエビデンスはないので、大規模な臨床試験をやってみたそうな。
2018-2021年、中国55の病院で、
中等度の急性脳梗塞1983例についてランダム化比較試験をおこなった。
介入群では発症後48時間以内に、
両側上肢に巻いたカフに200mmHgの空気圧を送り5分間血流遮断ののち5分間開放を5サイクル、これを10-14日間継続した。
90日後の転帰mRSスコアを比較した。
次のようになった。
・1776人93.8%が臨床試験を完遂した。・90日後、mRS0-1の非常に回復が良かった者の割合は、介入群67.4%と対照群62.0%だった。・このリスク差5.4%は、有意な差だった。・なんらかの有害事象がおきた割合は、介入群6.8%、対照群5.6%だった。
中レベルの急性脳梗塞患者において、遠隔虚血コンディショニングを2週間ほど実行すると、90日後の回復が通常治療よりも優れている可能性があきらかに高かった、
というおはなし。
感想:
両腕を同時に絞ることのできる上の写真みたいな装置がほしい。