元2022 8月 イラン
脳卒中後の「疲労」はよくある合併症であり、何年も持続する。
その病因は不明であるが、視覚、体性感覚、前庭感覚などの中枢性感覚の統合障害が非効率的な姿勢制御を引き起こしている可能性がある。
これら感覚統合をうながす方法として「前庭リハビリテーション」があるので、脳卒中後疲労への影響をくわしくしらべてみたそうな。
60歳前後の男性脳卒中患者32人を、前庭リハビリ群と対照群にわけた。
前庭リハビリ群では、床の硬さの異なる環境下(トランポリンやマット、バランスボードを含む)での開眼または閉眼でのエクササイズ。
頭部を横、上、下に動かす、または重心をずらしたボールを投げたり取ったりのエクササイズ。
さらに10分間の眼球運動を含むトータル60分間を週に3回、計24セッションおこなった。
対照群ではストレッチなど通常のリハビリエクササイズをおこなった。
次のようになった。
・疲労度のFatigue Impact Scale (FIS)とFatigue Assessment Scale (FAS)、うつ度のBeck Depression Inventory-II、日常生活動作のBADLとIADLにおいて、前庭リハビリ群は対照群とくらべて有意な改善を認めた。
前庭リハビリテーションは、脳卒中後の疲労や日常生活動作の改善に効果的な介入と考えられる、
というおはなし。
感想:
感覚統合がダメージを受けているから疲れやすいという説明には共感してしまうな。
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