元2023 1月 タイ
脳卒中患者では体幹の安定性が低下し、転倒リスクの増加や社会参加の減少につながる。
さいきん、多発性硬化症やパーキンソン病などの神経疾患にボクシングトレーニングを取り入れてバランスや体幹パフォーマンスが向上したという報告がある。
脳卒中患者へのボクシングトレーニングの効果については研究がすくないのでくわしくしらべてみたそうな。
慢性期の脳卒中患者18人をボクシング群と対照群にわけた。
ボクシング群では、ムエタイの指導を受けた理学療法士が各家庭を訪問し、
ジャブ、フック、アッパーの動作を座位、立位、歩行しながら繰り返す25分間と
体幹バランストレーニング15分間を1日に1セットをおこなった。
対照群では体幹バランストレーニングのみ40分間だった。
6週間継続して比較した。
次のようになった。
・体幹障害スコアTISが、対照群では 15→17点に増加したのに対し、ボクシング群では13→17点に増加した。・ミニバランス評価テストMini-BESTestでは、対照群17→20点、ボクシング群14→22点に増加した。・いずれも有意な改善だったが、群間差はなかった。・トレーニングプログラムに対する満足度はボクシング群が若干高かった。