元2023 2月 中国
脳卒中後のうつはよくある合併症で、患者の29%が罹るという。
脳卒中後うつには、その症状群がありネットワークを形成して影響しあっているとする考え方がある。
そこで、これら脳卒中後うつ症状群と病変部位との関連をくわしくしらべてみたそうな。
中国3箇所の病院から、脳卒中発症後7日以内に入院した患者861人について、
ハミルトンうつ病評価による症状別スコアと病変位置との関連を、ボクセルベース病変症状マッピングで解析した。
(下図にある)次の13の症状群が対象となった;DepMoodは抑うつ気分、Guiltは罪悪感、Suicは自殺傾向、Insomnは不眠、Workactは仕事や活動への興味喪失、Retardは遅滞、Agitは焦燥、PsyAnxは精神不安、SomAnxは身体不安、GISomは消化器身体症状、GenSomは一般身体症状、Hypocondriasisは心気症、WtLossは体重減少
次のようになった。
・脳卒中後うつ症状ネットワークにおいて、抑うつ気分、精神不安、仕事や活動への興味喪失、の3つが脳卒中早期の中心的うつ症状として確認された。・両側とくに右側の基底核と被殻領域の病変は、脳卒中後うつ症状全体の重症度のレベルと有意に関連していた。・そのほかの10個のうつ症状は脳の特定部位との対応は確認できなかった。
脳卒中後のうつ症状13個のうち、抑うつ気分、精神不安、興味喪失の3症状は、他の症状に中心的影響をもち、右脳の被殻領域との関連がつよかった、
というおはなし。
感想:
抑うつ気分もそうだけど、会社の仕事にまったく興味がなくなってそのまま辞めたので関心をもった。