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2023年5月26日

無症状もやもや病 隠された5年間の脳卒中リスク

2023  5月  日本


無症状のもやもや病患者における長期的な転帰は不明である。

そこで、5年間の脳卒中リスクとその予測因子をくわしくしらべてみたそうな。



日本の無症候性もやもや病の多施設共同研究AMOREの参加者20~70歳のうち、

両側または片側のもやもや病、TIAや脳卒中を経験していない、機能的に自立している場合を対象とした。

脳卒中の発生を5年間フォローした。



次のようになった。

・2012-2015年に109名の患者を登録した。そのうち182の関与脳半球を有する103名の患者が5年間のフォローアップを完了した。

・DSAおよびMRAから、143脳半球がもやもや病、39脳半球が疑わしい所見(単に中大脳動脈の狭窄)と判定された。

・疑わしい所見の脳半球患者は、もやもや病脳半球の患者に比べ、有意に年齢が高く、男性が多く、高血圧を有する頻度が高かった。

・もやもや病脳半球では、5年間に脳出血6件、脳梗塞1件を含む7件の脳卒中が発症した。

・脳卒中の年間リスクは、1人あたり1.4%、脳半球あたり0.8%、もやもや病の脳半球あたり1.0%であった。

・脳卒中の独立した予測因子は、Grade-2の脈絡叢吻合であった。

・さらに、微小出血およびGrade-2脈絡叢吻合は脳出血を有意に予測した。

・疑わしい所見の脳半球に脳卒中が発生したことはなかった。


無症候性もやもや病の脳半球は、最初の5年間に年間1.0%の脳卒中発生率であり、その大部分は脳出血である、


というおはなし。
Grade-2 choroidal anastomosis

Grade-2 choroidal anastomosis

Grade-2 choroidal anastomosis

Grade-2 choroidal anastomosis
Grade-2脈絡叢吻合の想像図

感想:

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