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2025年8月8日

脳卒中を防ぐのは“発酵”の力──効いたのはヨーグルトだけだった!

2025  7月  中国


脳卒中は、死や重度の後遺障害を引き起こす深刻な疾患であり、個人と社会に大きな負担を与えている。食事を含む生活習慣の改善は、脳卒中予防の鍵となる。その中で発酵乳製品、特にヨーグルトは腸内環境を整える食品として知られており、脳と腸の相互作用「脳腸軸」を通じて脳卒中リスクに影響を与える可能性がある。

しかし、これまでの研究では発酵乳製品と脳卒中との関連について一貫した結果が得られておらず、特にアメリカ国内の大規模データに基づいた検証が不足していた。

そこで、発酵乳製品の摂取が脳卒中リスクに与える影響を明らかにするため、全国規模の健康栄養調査データを用いてくわしくしらべてみたそうな。



2007年から2018年にかけて実施された全米健康栄養調査(NHANES)のうち、18歳以上の成人2万7487人を対象に横断的解析を行った。対象者は、脳卒中の有無、発酵乳製品の摂取量、生活習慣病や生活状況に関する情報がすべて揃っている者に限定された。

発酵乳製品の対象はヨーグルト、チーズ、バターミルクの3種であり、24時間の食事記録をもとに摂取量を計測した。摂取量は「無摂取」「少量摂取」「多量摂取」の3群に分類され、脳卒中との関連をロジスティック回帰分析で検討した。解析では、年齢、性別、人種、飲酒、喫煙、肥満、糖尿病、薬物治療など15の交絡因子を調整した。



次のことが分かった。

・全体のうち2.9%が脳卒中歴ありと回答していた。

・摂取の有無で比較したところ、発酵乳製品を摂っている者は全体の約6割であり、そのうちヨーグルトの摂取者は約15%であった。チーズは半数以上が摂取していたが、バターミルクの摂取者はきわめて少なかった。

・総摂取量を50グラム単位で分析したところ、50グラム増えるごとに脳卒中リスクが7%低下する傾向が認められた(OR=0.93)。

・特にヨーグルトについては、1日170グラム以上摂取している者で有意なリスク低下が観察され、非摂取者に比べて38%も脳卒中の可能性が低かった(OR=0.62)。

・一方、チーズやバターミルクについては、統計的に有意な関連は確認されなかった。

・また、喫煙者、飲酒者、肥満者、身体活動がある者など、一部の群においては、発酵乳製品摂取によるリスク低下がより顕著であった。


発酵乳製品の摂取、とくにヨーグルトには脳卒中リスクを低下させる可能性があることが示された。腸内環境の改善、炎症の抑制、GABAや短鎖脂肪酸の生成促進、カルシウムの吸収向上などが、間接的に脳血管の健康維持に寄与していると考えられる。
一方で、チーズとバターミルクには明確な予防効果は確認されなかった。
発酵乳製品の中でも、毎日一定量(目安として170グラム以上)のヨーグルトを継続的に摂取することが、脳卒中予防につながる可能性が高い、


というおはなし。

ヨーグルトで脳卒中予防



感想:

『腸内細菌がどうのこうのらしいけど、ヨーグルトと納豆の食べ合わせって注意が必要だと思う?』


以下、医師国家試験正答率98%のAIの回答コピペ↓


🧠発酵乳製品は脳卒中を防ぐのか?

― ヨーグルトと納豆の食べ合わせについて ―


💡ヨーグルトと納豆の併用はどうなのか?

●共通点:どちらも「発酵食品」であり「プロバイオティクス」である

  • ヨーグルトには主に乳酸菌(Lactobacillus, Bifidobacteriumなど)が含まれる。
  • 納豆には納豆菌(Bacillus subtilis natto)が豊富であり、これも腸内で働く善玉菌とされる。

それぞれ腸内で独自の働きを持ち、消化・免疫・神経系に影響を与えることが知られている。


❓問題点はあるのか?

【1】菌同士の干渉は?

結論から言えば、基本的には問題ないとされている。

  • 一部で「納豆菌が乳酸菌を殺す」と言われることがあるが、それは培養実験レベルの話であり、胃酸・胆汁・腸内酵素などの複雑な生体環境では必ずしも成立しない。
  • 現実的には、納豆菌は腸まで届いても一時的に共生するだけであり、ヨーグルトの乳酸菌と排他的に争うという証拠は乏しい。

ただし、サプリメントレベルで高濃度のプロバイオティクスを併用する場合や、腸内環境が極度に乱れている状態では、何らかの競合や効果の変動があるかもしれない。これについては未解明な部分が多い。

【2】目的の違いを意識することが大切

  • ヨーグルト(乳酸菌)は、乳糖分解・腸のpH調整・免疫調整に強みがある。
  • 納豆菌は、納豆キナーゼによる血栓溶解作用・ビタミンK2合成・アンモニア代謝支援などが期待される。

よって、同時に摂っても「役割が違う」ため競合せず、むしろ補完関係にある可能性すらある。

【3】タイミングにこだわるかどうか

一部の健康マニアの間では、

  • 納豆は空腹時
  • ヨーグルトは食後

というような「時間差摂取」をすすめるケースもある。これは腸内での生存率や定着率を最大化しようとする考えに基づくが、エビデンスは限定的であり、こだわる必要は薄い。

むしろストレスなく継続できることのほうが重要である。


✅まとめ:食べ合わせに問題はない、むしろ「共演」もアリ

  • ヨーグルトと納豆の併用に明確な禁忌はない
  • 両者の菌種の働きは異なるため、多様性のある腸内環境をつくるという意味ではむしろ好ましい
  • ただし、体質的にどちらかが合わない場合や、極端な大量摂取をしている場合には注意が必要

🔍ひとこと視点💡

腸内細菌は「都市」であり、菌たちは「市民」である。ヨーグルト菌も納豆菌も、それぞれ役割の違う市民として、共に腸内都市を豊かにしてくれる――そんなイメージで捉えるとわかりやすい。



 

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