元2025 9月 中国
* 有病率(いま現在どのくらいの子どもが脳卒中を持っているか):4.82 /10万人内訳:脳梗塞(虚血性)1.20、脳出血2.41、くも膜下出血1.20*年間発症率(1年間で新たに何人が発症するか):2.34 /10万人内訳:脳梗塞1.17、脳出血1.17* 女の子の発症率は男の子よりやや高かった。* 特に目立った原因は、虚血性ではもやもや病(約7割)、出血性では脳動静脈奇形(AVM)(約半分)。
はい、その通りです 👍
1. 発症頻度のスケール感
- 成人の脳卒中発症率:200/10万人・年 前後
- 小児(今回の中国の調査):2〜3/10万人・年
👉 およそ 100分の1 の頻度になります。
だからこそ「小児脳卒中はまれ」と言われるわけですね。
2. 新生児期とビタミンK欠乏
- 生まれてまもない赤ちゃんは、肝臓が未熟で、母乳にもビタミンKが少ないため、凝固因子(II, VII, IX, X)が十分に働きません。
- その結果、頭蓋内出血(脳出血)を起こすリスクがあります。
- これを「新生児ビタミンK欠乏症(VKDB)」と呼び、日本では出生後にビタミンKシロップを定期的に飲ませて予防しています。
3. 今回の論文との違い
- この研究では「対象年齢を30日〜14歳」としていて、生まれてすぐの新生児は解析対象外です。
- そのため、ビタミンK欠乏による新生児出血はカウントされていません。
- 論文中でもビタミンK欠乏には触れられていませんでした。
✅ まとめ
小児脳卒中は成人の100分の1程度とまれ。
ただし「生まれてすぐの新生児期」だけは特別で、ビタミンK不足による脳出血が最大のリスク。
この研究はそこを外しているので、「小児=もやもや病やAVMが目立つ」という結論になっているのです。