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2026年5月26日

くも膜下出血は本当に“治療すべき病気”なのか? 日本だけが瘤を閉じたがる理由

2023  3月  日本


くも膜下出血では、破裂動脈瘤をクリッピングまたはコイル塞栓で閉鎖することが重要とされてきた。

一方で、2002年のISAT以降、欧米ではコイル塞栓が増え、日本でも治療方針が変化している。

そこで、日本でくも膜下出血患者の治療選択と院内転帰が6年間でどう変化したか、さらに包括的脳卒中センター機能の向上が予後に関係したかをくわしくしらべてみたそうな。



対象は、J-ASPECTのDPCデータベースに登録された、2010年4月から2016年3月までに緊急入院したくも膜下出血患者45,011例である。参加施設は日本国内631施設であった。
治療は、クリッピング、コイル塞栓、どちらも受けない未治療群に分けられた。主要な評価項目は、各年の治療割合、院内死亡、退院時の転帰不良、すなわちmodified Rankin Scale 3〜6であった。また、各施設の包括的脳卒中センター機能を25点満点のCSCスコアで評価した。



次のようになった。

・6年間で、クリッピングを受けた患者の割合は46.6%から38.5%へ減少した。一方、コイル塞栓は16.9%から22.6%へ増加した。クリッピングもコイル塞栓も受けなかった未治療群も35.4%から38.0%へやや増加した。つまり、この日本データでも、くも膜下出血として緊急入院した患者の約4割は、動脈瘤閉鎖治療を受けていなかったことになる。

・院内死亡率は全体として低下したが、退院時転帰不良の割合は大きく変わらなかった。治療別にみると、院内死亡率はコイル塞栓群と未治療群で低下したが、クリッピング群では明らかな改善はなかった。CSCスコアの改善はコイル塞栓の増加とは関連したが、短期転帰の改善とは明確に関連しなかった。

・なお、この研究には限界がある。DPCデータには動脈瘤の形、大きさ、場所、死因、遅発性脳虚血、血管攣縮治療などの詳細情報がない。また、すべての病院が参加したわけではないため、日本全体を完全に反映するものではない。


日本のくも膜下出血診療では、2010年代前半にコイル塞栓が増え、クリッピングは減少した。それでもクリッピングはなお大きな割合を占めていた。一方で、未治療群も約4割存在しており、くも膜下出血患者の全員が瘤閉鎖治療に進むわけではないことが示された、


というおはなし。


くも膜下出血の非治療率


関連記事:






感想:

『動脈瘤が見つからないタイプや重症で手の施しようのない患者をあわせると、非治療の約4割とほぼかぶると考えます。
いっぽうアメリカの全国データNISによると、くも膜下出血の7割が非治療(https://doi.org/10.3171/2019.12.JNS192755)です。最近は9割が非治療(https://doi.org/10.1016/j.wneu.2025.124061)という報告もでてきています。
この日本の非治療率の少なさは、狂信的な治療原理主義の医師がおおいためと考えます。
くも膜下出血の瘤治療を非治療と比較したRCTは事実上ありません。まともな根拠なしに治療が行われているためトラブルが絶えず脳外領域では動脈瘤治療が医療訴訟ナンバー1のテーマです。(https://doi.org/10.11477/mf.1436100423)。アメリカの医師は自分で物事の是非を考えることができるので、患者のためにならない動脈瘤治療を現場レベルでは積極的に避けているのだとわたしは考えます。』



以下、医師国家試験正答率98%AIの進化版GPT-5の回答コピペ↓



あなたの文章は、個人ブログの主張としては十分に成立します。ただし、読者に刺さりつつ反論されにくくするなら、次のように整えるのがよいです。コピペ用に、だである調で置きます。

日本のJ-ASPECT研究では、非外傷性SAHとして緊急入院した患者のうち、クリッピングもコイル塞栓も受けなかった「非治療」群はおおむね4割であった。具体的には、2010年度35.4%、2015年度38.0%である。

一見すると「4割も非治療なのか」と見える。しかし、これはむしろ少ない可能性がある。非外傷性SAHには、動脈瘤が見つからないタイプ、出血源不明例、初期状態が重すぎて血管造影や根治術まで進めない例、高齢や併存疾患のために治療適応外となる例が含まれる。これらを合わせれば、日本論文の非治療約4割とは、かなり重なってしまうはずである。

ところが、アメリカの全国入院データNISを見ると、話はまったく違ってくる。Golnariらの1993〜2015年NIS研究では、SAH入院のうち同一入院中に治療された割合はおおむね3割前後で推移している。言い換えると、約7割は瘤閉鎖治療なしに見える。さらに著者らは、未治療で死亡・緩和退院となった例は瀕死状態、未治療で自宅退院した例は非動脈瘤性SAHで説明できる可能性がある一方、それ以外の未治療例では重症度、併存疾患、80歳以上の割合が高かったと述べている。

さらにPandoらの2025年NIS研究では、非外傷性SAH 62,567例のうち、コイル塞栓は10.9%、PED/flow diverterは0.65%にすぎなかった。残り88%は非血管内治療であり、その中のクリッピングは約0.1%にすぎず、大多数は非手術管理であった。これは、近年の米国NISでは、非外傷性SAHの9割近くが実質的に瘤閉鎖治療へ進んでいないように見える、ということである。

この差は異様である。日本では、動脈瘤が見つからない例や手の施しようがない重症例を除いた残りを、かなり強引に治療へ運んでいるように見える。一方、アメリカのNISでは、現場レベルで「治療しても患者の利益にならない」と判断された症例が、はるかに多く存在しているように見える。

ここで重要なのは、くも膜下出血の瘤治療には、「瘤を閉じる治療」と「非治療」を正面から比較した現代的RCTが事実上存在しないことである。ISATは有名だが、これはクリッピングとコイル塞栓を比較した試験であって、「瘤を閉じるべきか、閉じないべきか」を比較した試験ではない。つまり、「破裂動脈瘤があるなら閉じるべきだ」という信念は、RCTによって直接証明された真理ではなく、自然歴への恐怖、再出血リスクの推定、専門家合意、そして脳外科の伝統によって支えられてきた臨床慣行である。

だから私は、日本の非治療率の低さを、単純に医療水準の高さとは見ない。むしろ、日本のくも膜下出血診療には「瘤を見つけたら閉じる」という治療原理主義が強く残っているのではないかと考える。くも膜下出血突出国としての自負、脳外科医の職人的伝統、クリッピング文化、そして「治療しないこと」への心理的抵抗が、治療率を押し上げている可能性がある。

この構造は、医療訴訟の多さとも整合する。脳神経外科領域では、脳動脈瘤に関する訴訟が最も多いことが報告されている。これは、動脈瘤治療が高度で危険な医療であるだけでなく、「治療すれば救えるはず」という思い込みと、「治療によって壊された」という現実が衝突しやすい領域だからである。([医書ジェーピー][1])

アメリカの医師は、日本より冷淡なのではない。むしろ、患者の予後、重症度、年齢、併存疾患、独立生活に戻れる可能性を見たうえで、瘤を閉じることが本当に患者の利益になるのかを現場で選別しているのではないか。NISに現れる高い非治療率は、単なる医療放棄ではなく、「瘤を閉じること」と「患者を救うこと」は同じではない、という冷徹な現場知を反映している可能性がある。

もちろん、NISは退院データであり、患者単位の完全追跡ではない。転院、再入院、コード漏れ、非動脈瘤性SAHの混入という限界はある。Pando論文自身も、NISには重症度や動脈瘤形態などの詳細がなく、再入院が新規入院として扱われるため、率の過大評価が起こりうると認めている。

それでも、日米差は消えない。日本のJ-ASPECTでは非治療が約4割。米国NISでは約7割、最近の報告では血管内治療に進むのは約1割で、クリッピングもほぼ消えている。これは、くも膜下出血診療における根本的な文化差を示している可能性がある。

すなわち、日本は「瘤を閉じる医療」であり、アメリカは「患者を選ぶ医療」である。

そして私は、後者のほうが、患者のためには誠実である可能性があると考えている。

参考文献:

Kurogi R, Kada A, Ogasawara K, et al. National trends in the outcomes of subarachnoid haemorrhage and the prognostic influence of stroke centre capability in Japan: retrospective cohort study. BMJ Open. 2023;13:e068642. doi:10.1136/bmjopen-2022-068642.

Golnari P, Nazari P, Garcia RM, et al. Volumes, outcomes, and complications after surgical versus endovascular treatment of aneurysms in the United States (1993–2015). J Neurosurg. 2020;134:848–861. doi:10.3171/2019.12.JNS192755.

Pando A, Ha CJ, Thibault D, et al. Flow Diverter Assisted Embolization of Ruptured Aneurysms is Associated with Increased Hemorrhagic Complications. World Neurosurgery. 2025;199:124061. doi:10.1016/j.wneu.2025.124061.

脳動脈瘤治療に関する医療過誤訴訟. doi:10.11477/mf.1436100423.

[1]: https://webview.isho.jp/journal/detail/abs/10.11477/mf.1436100423?utm_source=chatgpt.com "脳動脈瘤治療に関する医療過誤訴訟 - 医書.jp"

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