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2011年3月7日

『片麻痺治りますよ、抗うつ薬飲みましょうね』って言われたらどうする?


Effect of Antidepressants on the Course of Disability Following Stroke.
2011 2月 日本



脳卒中後に
フルオキセチン(プロザック)などの抗うつ薬を3ヶ月間与えたグループと
偽薬を与えたグループとで1年後の回復具合を比較したそうな。



期待通り 抗うつ薬を投与されたグループでは、
機能回復の程度が著しく優れていた。



この効果はうつ症状の有無に依らないようである。

抗うつ薬は脳卒中後の脳機能回復を促すなにかの
働きを担っているのかも知れない、

というおはなし。

図:抗うつ薬と脳卒中回復度

2011年3月6日

無呼吸症改善装置シーパップは脳卒中リハビリに有効


Influence of Continuous Positive Airway Pressure on Outcomes of Rehabilitation in Stroke Patients With Obstructive Sleep Apnea.
2011 3月 アメリカ




閉塞性睡眠時無呼吸症(OSA)を持つ脳卒中患者は
機能回復の程度が低いことが知られている。


そこで、
持続陽圧呼吸療法continuous positive airway pressureCPAP
により回復を促すことができるかどうか、を調べたそうな。


その結果、
CPAP(シーパップ)を併用することで、運動機能が改善することがわかった。
しかし認知機能については変化はなかった。


というおはなし。




CPAP(シーパップ)の仕組み

2011年3月5日

ガン抑制遺伝子が がんばりすぎると脳卒中予後が悪くなる

The human Tp53 Arg72Pro polymorphism explains different functional prognosis in stroke. 2011 2月 スペイン
Good gene type for cancer bad for stroke



脳梗塞や脳出血の血腫周辺の組織は血の巡りが 悪くなって壊死しかかっている。

この組織が生き残れる可能性は、 どうやら遺伝子レベルでの違いにも影響されていそうである。


p53という遺伝子は細胞がガン化しそうになると、 その細胞を自殺するように仕向ける働きがあり、 ガン抑制遺伝子として有名である。

このp53遺伝子が脳虚血で死にかけた細胞を 気を利かせて自殺させてしまうのではないかと考えられる。

そしてp53遺伝子のアミノ酸配列が通常のものとほんの少しだけ異なる場合、 脳卒中の予後が大きく変わることがわかってきた。

脳卒中の治療に際し、このDNA配列の僅かな違いを知ることができれば、 将来 より効果的な治療ができるようになるのではないか…

というおはなし。



アポトーシスとp53の働きビデオ

2011年3月4日

脳卒中後のセックスはいつからOK?   とりあえずこのビデオを観てくれ.


How Soon to Have Sex after a Stroke?(リンク切れ)
2011 3月 アメリカ
脳卒中後のパートナーとの性生活をどのように回復するべきかを
心理療法家のラピーニ先生が説明している。




代わりに↓
[セクシュアリティ]の関連記事リンク

2011年3月3日

慢性期脳卒中リハビリはボウエンセラピーにおまかせ


Improved motor function with Bowen therapy for rehabilitation in chronic stroke: a pilot study.
2011 3月 ニュージーランド



Bowen Therapy(ボウエンセラピー、ボーエンテクニック)
は大変効果があるらしいのだけれど、これまでちゃんとした調査結果がない。



慢性期脳卒中患者へのボウエンセラピーの効果について調べてみたそうな。



14人の患者に3ヶ月間、ボウエンセラピーを施した。


その結果、13人について運動機能の著しい改善がみられた。



ボウエンセラピーは慢性期脳卒中患者のリハビリに有効そうである。
さらなる調査研究が期待される、  というおはなし。









ボウエンセラピーを検索してみた。

身体全体をやさしーく指先でマッサージする治療法。

オーストラリアのボウエンさんが創始者。






ボウエンセラピーの風景


あまりに優しいタッチでかえって不安になる。

2011年3月2日

神経筋電気刺激NMESに期待


Electrical stimulation in the treatment of the spastic hemiplegic hand after stroke: a ramdomized study.
2011 2月 スペイン




脳卒中で片麻痺の高齢者への神経筋電気刺激NMES
の効果を調べたそうな。


60歳以上の片麻痺患者20人をNMESあり、なしのグループに
わけてリハビリを8週間にわたり行った。


その結果、NMESを併用したグループでは
手首、指の可動範囲、力の強さが著しく改善した。



どうやらNMESは上肢リハビリに有効かも知れない、

という内容。




NMES(神経筋電気刺激)は

FES(機能的電気刺激)
 や

HANDS療法の総称らしい。



下のビデオの装置もその一種。


このように、やたらと凄い効果を示す映像をよく目にする割には
あまり世間に認知されていない感がある。

2011年3月1日

第三の腕療法で片麻痺リハビリの可能性


Illusion of three hands can help stroke patients recover
2011 2月 スウェーデン



3本目の腕を認識させることに成功したという話。



写真のように被験者の右手脇に本物そっくりの義手を置く。

次に右手と義手を同時にハケで同じようにくすぐる。


third-arm.png



一見どっちの腕が自分のものかわからないため
そのくすぐられた感覚の由来を脳が判断できなくなり

結局、義手と右手の両方が身体の一部であると認識するように
なってしまうことがわかった。



その証拠にナイフで義手を傷つけようとすると
本物の右手を傷つけようとしたときと同様の
ストレスによる発汗現象が観察できた。




将来的に、脳卒中で片麻痺になった患者のリハビリに
活用することができるのではないか…とのこと。









ミラーセラピーと同じ考え方と思う。

きっと効果は一時的  かな。



三本目の足療法には関心がある。

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