~ 5000超の記事をシンプルな単語で検索するよ!

2016年7月28日

口先だけでなく自殺を実行する脳卒中経験者の割合


Suicidal ideation and attempts in patients with stroke: a population-based study.
2016  7月  韓国

脳卒中体験は自殺リスクを高めると言われている。

そこで実際に自殺を試みた人がどのくらいいるものなのか調べてみたそうな。


韓国の国民健康調査の記録を解析したところ、

2016年7月27日

訓練繰り返すほど良くなると思ってたら そうでもなかった


Dose-response of task-specific upper limb training in people at least 6 months post stroke: A Phase II, single-blind, randomized, controlled trial.
2016  7月  アメリカ

脳卒中で麻痺した上肢機能は、たくさん訓練すればより改善するものなのか 実験してみたそうな。


慢性期脳卒中で軽-中等度の上肢麻痺の患者85人について、

週4回x8週間の上肢訓練を施した。

訓練の合計繰り返し回数別に4グループに分けた。

*3200回グループ
*6400回グループ
*9600回グループ
*個別最大回数グループ

8週間後、上肢機能を評価するアクション・リサーチアームテスト(ARAT)を行いスコアを比較したところ、


次のようになった。

・1週間あたりのスコアの増分は3200グループで0.4ポイント、9600グループで0.3ポイント、最大回数グループで0.7ポイントだった。

・6400グループでは用量関係がまったく見られなかった。

慢性期脳卒中患者の上肢訓練を 3200-9600回繰り返しても、上肢機能評価スコアは週に1ポイントも改善せず 明らかな用量関係を確認できなかった、


というおはなし。

図:ARATスコアと訓練回数

感想:

かつて手の指が0.1mmも開かない状態が続いた。その経験からいつも不思議に感じることがある。

もし回復の度合いが訓練量に依るのなら、少しでも手の指が開く 軽-中等度の麻痺患者には病院での訓練治療は必要ないはず。
なぜならその気になれば好きなだけ自分で訓練できるから。

しかし現実は、、、
JAMA誌:課題指向型訓練 やる意味ない

2016年7月26日

美容のために顔面脂肪注入→脳梗塞で昏睡2ヶ月


Massive Cerebral Infarction Following Facial Fat Injection.
2016  7月  中国

美容形成のために自分の体からとった脂肪を顔面に注入する手術が普通に行われている。

顔面脂肪注入のあと重い脳梗塞になってしまった例があったそうな。


・病歴のない30歳女性が突然の意識障害と手足の麻痺で入院してきた。

・調べると8時間前に顔面脂肪注入手術を受けていたことがわかった。

・鼻形成術と顔の両側に計44mlの自分の脂肪を注入していた。

・クリニックを出て2時間後に神経症状が出て尿失禁、嘔吐も起こした。

・入院してまもなく昏睡になり、検査の結果 頸動脈の塞栓による右脳の梗塞とわかった。

・減圧開頭術を受けたが10日経っても意識は戻らず

・2ヶ月後にようやく意識が回復してリハビリができるようになった。

美容形成のための顔面脂肪注入手術には 重い脳梗塞を起こす危険がありますよ、


というおはなし。

図:顔面脂肪注入で脳梗塞


感想:

顔面脂肪注入ってはじめて知ったけど、検索すると広告だしてるクリニックいっぱいある。

2016年7月25日

高齢者を運動させたけど脳卒中は減らなかった


Cardiovascular Events in a Physical Activity Intervention Compared With a Successful Aging Intervention: The LIFE Study Randomized Trial.
2016  6月  アメリカ

高齢者に定期的な運動を継続させることで 脳卒中など心血管疾患を予防できるのかは 実はよくわかっていない。

そこで、実験してみたそうな。


70-89歳の活動的でない1635人を次の2グループに分けた。

*physcial activity グループ:ウォーキングや筋トレ バランス訓練を週2回
*successful agingグループ:健康教育講習に週1~月1で参加

2年半ほどフォローして心血管疾患の発生、死亡率を調べ 関連を解析したところ、


次のことがわかった。

・心筋梗塞や脳卒中の死亡率は 各グループそれぞれ4.6% vs. 4.5%だった。

・下肢機能の劣る被験者に限定して心血管疾患発生率を比較しても それぞれ5.4% vs. 5.6%で明らかな差はなかった。

高齢者に適度な有酸素運動を定期的にやらせても 脳卒中などの心血管疾患を減らすことはできなかった、


というおはなし。

図:高齢者の運動と脳卒中

感想:

健康な人は自ずと活動的であり、他人に言われて運動始めるような人はやるだけムダってことなのかな。

2016年7月24日

くも膜下出血が女性に多い理由は、、「喫煙」か?


Sex, Smoking, and Risk for Subarachnoid Hemorrhage
2016  7月  フィンランド

これまでの研究によるとくも膜下出血のリスクは男性にくらべ女性が なぜか1.4-1.9倍高い。

喫煙習慣を考慮にいれても同様の関連が見られるものか調べてみたそうな。


65521人を21年ほどフォローした結果、


次のことがわかった。

・この間に492件のくも膜下出血があった。

・男女ともに喫煙本数とくも膜下出血リスクは比例関係にあった。

・1日に喫煙20本以上のくも膜下出血リスクは、非喫煙者に比べ 女性で8.35倍、男性は2.76倍だった。

・途中で喫煙をやめた人のくも膜下出血リスクは非喫煙者なみに下がった。

喫煙本数が増えるほどくも膜下出血のリスクは上昇し、特に女性で顕著だった。喫煙脆弱性が くも膜下出血が女性に多い原因なのかも、


というおはなし。

図:喫煙とくも膜下出血 男女の違い

感想:

くも膜下出血は女性におおいんだ、、、しらんかった。

追記:
いつからクモ膜下出血に女性が多くなったのか?

2016年7月23日

歯周病が続くとラクナ梗塞になる


Chronic periodontitis is associated with lacunar infarct: a case-control study.
2016  7月  スペイン

ラクナ梗塞の原因はアテローム性の血管狭窄、塞栓、炎症反応などが考えられるが実はよくわかっていない。一方、慢性の歯周病は細菌への炎症感受性の目安と考えることができる。

そこで、ラクナ梗塞と歯周病との関連を調べてみたそうな。


ラクナ梗塞患者62人と健常者60人について歯周病検査を行い関連を解析したところ、


慢性歯周病というだけでラクナ梗塞のなりやすさが4倍になることがわかった、


というおはなし。
図:歯周炎とラクナ梗塞

感想:

これ↓思い出した。
脳卒中予防のためには早めに歯周病になっておいた方が良いとする根拠について

歯周病→ラクナ梗塞→痴呆 の可能性について

2016年7月22日

毎日何時間座っていると脳卒中になるの?


Continuous Dose-Response Association Between Sedentary Time and Risk for Cardiovascular Disease: A Meta-analysis.
2016  7月  アメリカ

座っている時間が長い生活をしていると脳卒中など心血管疾患になりやすいと言われている。しかし1日に何時間座っていると危険なのかよくわかっていない。

そこのところを調べてみたそうな。


関連する過去の研究を厳選してデータを統合 再解析したところ、


次のことがわかった。

・720425人の被験者と25769件の心血管疾患事例を含む9つの研究が見つかった。

・1日の座っている時間がもっとも短い者(~2.5時間)に対するもっとも長い者(~12.5時間)の心血管疾患リスクは1.14倍だった。

・しかしこの関連は時間に対して比例せず、10時間を超えてやっとリスク上昇が確認できた。


1日の座っている時間と脳卒中など心血管疾患リスクとは比例関係になく、極端に長い時間座っている場合にのみリスク上昇があった、


というおはなし。

図:座っている時間と心血管疾患率

感想:

けっこう長い時間すわっててOKなんだな。あとはポケモンGOで運動不足問題は解消。さっそくヒトカゲげっとした。

ご意見 ご感想はこちら

名前

メール *

メッセージ *