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2019年2月20日

ミラーニューロンを使った失語症リハビリ


Aphasia rehabilitation based on mirror neuron theory- a randomized-block-design study of neuropsychology and functional magnetic resonance imaging
2019  2月  中国

ミラーニューロンシステムは他者のジェスチャーの意味を読み取るコミュニケーション上の必要性から発達してきたとする考え方があり、じっさいブローカ野やウェルニッケ野にもまたがっている。

そこで、言語訓練に並行して手の動作を見せることでミラーニューロンシステムが刺激をうけ言語皮質の可塑性が促されて失語症が改善するという仮説を立てた。
これを検証してみたそうな。


慢性期脳卒中で失語症の患者24人をつぎの3グループにわけた。

*動作観察(目的別に手で物を扱うビデオ)+物の呼称を繰り返し
*物体観察(台上で物が回るだけのビデオ)+物の呼称を繰り返し
*通常の言語リハビリ

それぞれ、1回35分間x週5回x2週間 行った。

また、一部の患者と健常者のfMRIを撮り比べた。


次のようになった。

・物体観察グループにくらべ動作観察グループの失語症検査(Western Aphasia Battery)スコアは高く、

・トータルで通常の失語症リハビリにも匹敵し、

・語彙抽出と自発発語の点ではむしろ優れていた。

・fMRIでは 動作観察グループで ブローカ野や ウェルニッケ野 縁上回を含むミラーニューロンシステムがより強く活性化していた。

手の動作観察により言語野をふくむミラーニューロンシステムが活性化され、可塑性がうながされ訓練効果があがったと考えられる、


というおはなし。

図:動作観察 失語リハビリ


感想:

まいどミラーニューロンの万能感。

いちど闘ったあいての技をコピーしてしまう北斗神拳奥義「水影心」もまたミラーニューロンのはたらきなのだろうか。

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