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2020年2月5日

高気圧酸素治療と認知機能


Hyperbaric oxygen therapy improves neurocognitive functions of post-stroke patients - a retrospective analysis
2020  1月  イスラエル

脳卒中のあとおよそ半数の患者は認知機能に障害をもち、その程度は脳梗塞よりも脳出血でおおきいという。

高気圧酸素治療は損傷脳の神経可塑性と神経細胞の増殖をうながすと考えられている。脳卒中患者への適用で記憶能力が向上したという報告もある。

しかし脳卒中の種類や他の認知機能ドメインへの影響についてはわかっていないのでくわしくしらべてみたそうな。




慢性期の脳卒中で高気圧酸素治療を毎日、計40-60セッション受けた患者の記録を解析した。

高気圧酸素治療では2気圧 酸素100%の環境下に1日90分間曝された。

認知機能スコアの標準偏差0.5倍以上の向上を「臨床的有意な改善」とした。




次のことがわかった。
・平均年齢60、162人の患者(うち121人は脳梗塞)記録を対象とした。

・高気圧酸素治療で86%の患者ですべての認知機能ドメインで臨床的有意な改善があった。

・脳損傷が皮質と皮質下とで効果にあきらかな違いはなかった。

・脳出血で情報処理スピードの改善が著しかった。

・左脳損傷では運動機能の改善度が高かった。

高気圧酸素治療で慢性期脳卒中の認知機能があきらかに改善した、


というおはなし。

図:
GCS – グローバル認知スケール, EF – 実行機能, IPS – 情報処理スピード , MS – 運動スキル .


感想:

検索するとやってる病院がいっぱいでてくる。ずいぶんまえに爆発事故のニュースがあった。

脳卒中後ウツの治療に高気圧酸素療法を組み合わせてみた

高気圧酸素治療は慢性期脳卒中の記憶障害に効くのか?

高気圧酸素療法が脳梗塞患者を救う

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