元2020 7月 日本
心房細動は脳卒中や心不全のきっかけになり生活の質を低下させる。
心房細動の発症と腸内代謝物との関連は、心房細動と腸内細菌叢の異常(ディスバイオシス)との因果関係を示唆しているが、その関係はまだじゅうぶんに理解されていない。
そこで、心房細動患者34人と年齢、性別、併存疾患のマッチする心房細動のない66人についてくらべてみたそうな。
16S-rRNAシーケンシングにより腸内細菌組成を解析した。
食生活の違いについては食歴質問票(BDHQ)をもちいて評価した。
次のことがわかった。
・腸内細菌の多様性は両群間で差がなかったが、腸内細菌の豊富さは心房細動患者が低かった。・「属」レベルでは、心房細動患者のエンテロバクターがおおきく減少していたが、パラバクテロイデス、ラクノクロストリジウム、ストレプトコッカス、アリスティペスは増加していた。・心房細動患者ではオメガ3多価不飽和脂肪酸とオメガ6のエイコサジエン酸の摂取量がおおいことがBDHQからあきらかになった。