元2020 10月 イギリス
脳卒中後の腕の機能低下はよくあることで、ロボット支援トレーニングはこれを改善できる可能性がある。
その有効性と費用対効果を、集中的上肢リハビリプログラムと通常ケアとで大規模に比較してみたそうな。(RATULSトライアル)
4施設での脳卒中の発症から1週間-5年間で、
中等度または重度の上肢機能障害のある患者770名を、
ロボット支援トレーニング257名、
集中的上肢リハビリ259名、
通常ケアのみ254名、
にランダムに割り付けた。
ロボット支援トレーニングおよび集中的上肢リハビリでは、通常ケアにくわえて、フェイス・トゥ・フェイスで1日45分間x週3回x12週間の訓練をおこなった。
ロボットはマサチューセッツ工科大学の MIT-Manus robotic gym を使用した。
次のようになった。
・ARAT評価での回復良好者の割合は、ロボット支援の44%、集中リハビリの50%、通常ケア42%、で、これらは統計学的有意な差ではなかった。・ロボット支援トレーニングは集中上肢リハビリや通常ケアと比較して、上肢機能の改善はみられなかった。・集中上肢リハビリではロボット支援トレーニングや通常ケアと比較して、日常生活動作上の有意な改善が認められた。・集中上肢リハビリでは通常ケアと比較して可動性の改善もみられた。
ロボット支援トレーニングは通常ケアとくらべて上肢機能を改善しなかった。いっぽう集中的上肢リハビリは上肢機能、日常生活動作、可動性に改善をもたらした。いずれの介入方法も費用に見合う効果は認められなかった、
というおはなし。
感想:
ロボット支援リハビリの上肢への応用は全滅↓
下肢は言うに及ばず↓