元2021 5月 アメリカ
血管内治療(血栓除去術など)の有効性を示すランダム化比較試験があるにもかかわらず、主幹動脈(頸動脈や中大脳動脈)の閉塞による脳梗塞の死亡率はいまだ高い。
その予測因子をあきらかにするべく、くわしくしらべてみたそうな。
2016-2019年の、内頚動脈および近位中大脳動脈の閉塞を呈した脳梗塞患者について、90日後の死亡状況を調べて関連因子を解析した。
次のようになった。
・患者764人のうち死亡率は26%だった。・48.3%は血管内治療の対象ではなかった。・年齢、入院時のNIHSS、退院時のmRS、が高いと死亡可能性も高かった。・再灌流が成功したばあいの生存可能性は、治療なしよりも高かった。
主幹動脈の閉塞による脳梗塞患者の90日後死亡率は26%だった、
というおはなし。
感想:
上の表みると血管内治療に失敗した(再灌流しなかった)場合は、死亡リスクが治療なしよりもかなりおおきい。
リスクとベネフィットが相殺してしまい全体の死亡率が下がらない。