元2021 12月 ドイツ
脳卒中経験者の30%は永続的な障害を負うという。
とくに手指の運動機能は日常生活に不可欠であるが、回復は遅く不完全な場合がすくなくない。
この運動機能回復を長期にフォローした研究はすくないのでくわしくしらべてみたそうな。
ドイツ5箇所のリハビリテーション施設の脳卒中患者130人について上肢機能を3、6、12ヶ月後にフォローした。
次のようになった。
・患者176人を対象とした。・12ヶ月後までに、上肢FMA、握力、つまみ力、9ペグテスト、および自己申告健康状態評価(PROMIS-10)に改善がみられた。・FMAスコアは1年で5.0点向上したと推定された。・PROMIS-10の身体ドメインでは1年に2.5点、精神ドメインでは2.4点、向上した。・改善のなかった者には女性がおおく、認知機能評価のスコアが低かった。
脳卒中患者の上肢運動機能および健康状態の改善は6ヶ月以降もつづき、少なくとも1年後まで認められた、
というおはなし。
感想:
患者は1ヶ月半くらいで退院しているので、すべてリハビリ病院のおかげというわけではない。
脳卒中のあとは 比例回復則により、機能低下ぶんの70%は数ヶ月以内に「自然に」回復することがわかっている。
そしてその後も自然回復がつづく、ということ。