元2022 5月 イタリア
頚部動脈(内頚動脈や椎骨動脈)の解離(CeAD)は血栓や塞栓症の原因になる。
そこで、急性期以降での抗血栓療法の中止が患者の転帰に与える影響をくわしくしらべてみたそうな。
イタリアの若年者を対象とした頚動脈解離脳卒中プロジェクトの、
初回CeAD患者について、抗血栓療法を中止した群と継続した群の6ヶ月以降の転帰を比較した。
次のようになった。
・36ヶ月前後のフォローができた1390例のうち、201例14.4%で抗血栓療法を中止していた。・脳梗塞やTIAが48例でおきた。・201 vs. 201で条件をマッチさせた抗血栓療法有無での比較では、脳梗塞やTIAの発症率、脳虚血やCeADの再発率は両群いずれも同程度だった。
しかし再発予防には有効であると考えられている背景には、脳出血を病人ゆえの自然発症として薬の副作用にはカウントしないという慣習上のトリックがある。
つまり脳梗塞の再発予防はできても、それ以上が脳出血を起こし亡くなっている↓。