元2022 6月 アメリカ
頚動脈の狭窄が中等度のときの脳卒中リスクはよくわかっていないので、
その長期リスクをくわしくしらべてみたそうな。
2008-2012年に無症状の中等度狭窄(50-69%)がわかったすべての患者について
脳梗塞の発生と狭窄の進行を2017年までフォローした。
次のようになった。
・患者9803人の中等度狭窄の動脈11614本が対象となった。・平均年齢74、平均フォロー期間は5.1年だった。・同側の脳梗塞が1.6%に確認され、そのうちの17.2%が後に手術をうけた。・脳梗塞の累積発生率は、5年で1.2%、10年で2.0%だった。・脳梗塞を起こした患者のうち、27.8%は高度狭窄に進行していた。・フォロー期間中に、14.4%が高度狭窄に進行し、0.5%は閉塞に至った。・高度狭窄に進行する場合の平均期間は2.6年で、・全体の6.1%で手術がおこなわれた。・手術例の66.1%は高度狭窄に進行していた。
頚動脈が中等度に狭窄した無症状患者の、脳梗塞発症率は5年で1.2%だった、
というおはなし。
感想:
ようするに中等度狭窄の15%くらいは高度狭窄に進行するけれども、脳梗塞に至るのは10年間でもほんの数%にすぎないから、手術は割に合わないんじゃね?
ってこと。
ちなみに高度狭窄のときは5年で4.7%↓。