元2022 6月 ノルウェー
未破裂脳動脈瘤の管理はむつかしい。その破裂リスクは動脈瘤の有病率とくも膜下出血の発生率から推定される。
しかし報告されている有病率はさまざまであり、未破裂瘤の定義についても一貫した基準があるわけでもない。
そこで、一般集団での未破裂脳動脈瘤の有病率を、いくつかのことなる定義に従って推定してみたそうな。
ノルウェートロムソ住民 40-84歳1862人の未破裂脳動脈瘤を対象に、
3テスラMRIアンギオグラフィーで評価した。
動脈瘤の有病率は硬膜外のそれを含む場合と含まない場合での、最大径のカットオフ値1mm,2mm,3mmごとに推定した。
次のようになった。
・たとえば 硬膜内2mm以上の動脈瘤の有病率は全体で6.6%で、女性7.5%、男性5.5%だった。・硬膜内3mm以上の場合の有病率は3.8%、・硬膜内と外を含む1mm以上の場合は8.3%だった。
未破裂脳動脈瘤の有病率は、小さいサイズを含めると通説の3%よりもずっと高く、硬膜外も含めるとさらに高かった、
というおはなし。
感想:
こんなに高頻度で未破裂瘤が見つかっているのにくも膜下出血の発生率はあの程度(0.03%)ってことは、瘤がみつかってもまず破裂しないか破裂しても重大な症状がでないことを意味する。
観測装置が進歩するとより小さな動脈瘤がどんどんみつかる。
瘤が破裂すると3分の1がすぐに亡くなると脅すひとがいるけれど、
ちいさな瘤は数がおおいから頻繁に破裂しているものの、
そのほとんどの症状は軽く自然治癒で完全回復する。