元2023 6月 イタリア
中大脳動脈閉塞にたいする機械的血栓除去術をおこなうと,大脳基底核の梗塞が検出されることがある.
これらの患者の機能的転帰は良好であることが多いが、認知的転帰についてはあまり知られていないので、くわしくしらべてみたそうな。
手術の1週間後、43名の被験者が、モントリオール認知評価(MoCA)と広範なテストバッテリーを用いた一般的な認知評価を受けた。
MoCAスコア18点以下を認知障害ありとした。
次のようになった。
・入院時の神経症状の重さNIH-Stroke Scale(NIHSS)と自立度modified Rankin Scale(mRS)、白質の小血管ダメージFazekasスコアと虚血域のASPECTスコアに認知障害の有無で差はなかった.・退院時、認知障害群は神経症状と自立度のスコアが有意に悪かった。・認知障害の有無にかかわらず、MoCA以外の各神経心理学的検査での結果は異常な認知プロファイルを示した。
機械的血栓除去術を受けた患者の一部は、検出可能な認知機能障害を経験し、それがおそらく神経症状と自立度の悪化につながった。急性期のこのような認知障害は幅広いダメージの結果である。とくに大脳基底核への損傷の可能性がある、
というおはなし。
感想:
21世紀にもなってこんな治療ははずかしい。
人の脳血管で下水管掃除の真似事をしないでほしい↓。