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2024年11月17日

抗凝固薬で予防のはずが命の危機に!出血リスク3倍の驚愕データ

2024  11月  アメリカ


心房細動(AF)は、脳卒中リスクを大きく高める疾患である。このリスクを軽減するために、抗凝固療法が広く用いられている。

しかし、AFを有する重症患者の場合、治療的抗凝固療法の出血リスクが、果たして脳卒中や血栓症の予防効果に見合うものなのかは十分に検証されていない。

そこで、ICUに入院する心房細動患者における治療的抗凝固療法とVTE(静脈血栓塞栓症)予防策の違いを検証し、その安全性と有効性をくわしくしらべてみたそうな。



ICUに入院した心房細動を持つ患者199人を対象に、2つのグループに分けられた。一つは高用量の抗凝固薬を使用する治療的抗凝固療法、もう一つは低用量の抗凝固薬または機械的予防策を用いるVTE予防策である。

また、「重症患者」とは、敗血症、多臓器不全、人工呼吸管理が必要な状態など、AF以外の理由で生命が脅かされるような状態を指す。

これら2つの療法が出血や血栓症に与える影響を比較した。特に大出血(血液輸血が必要なレベルの出血や死亡に至る出血)や脳卒中などの重篤な合併症に注目した。



次のようになった。

・大出血のリスク: 治療的抗凝固療法を受けた患者では、大出血のリスクが3倍高かった(19%対7%)。

・血栓症の発生率: 血栓症(深部静脈血栓症や肺塞栓症)の発生率には、治療的抗凝固療法とVTE予防策の間に有意差はなかった。

・脳卒中の発生: 治療的抗凝固療法を受けた患者で脳卒中が1例発生したが、VTE予防策を受けた患者ではゼロであった。

ICUに入院するような重症患者では、治療的抗凝固療法が大出血リスクを著しく増加させる一方で、脳卒中や血栓症の予防効果は限られることがわかった、


というおはなし。

抗凝固療法のススメ
うごくよ



感想:

抗凝固療法は、血栓予防に優れているわけでなく、脳卒中を防げなかったし、命にかかわるような出血の頻度は3倍の体たらくってこと。











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