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2023年5月19日

脳梗塞再発を防ぐ:遠隔虚血コンディショニングの衝撃

2023  5月  中国


脳梗塞は脳卒中全体の87%を占める。

脳梗塞の治療には血栓溶解療法があるが、この恩恵を受けられる者は5%未満にすぎない。

遠隔虚血コンディショニングは1986年以来、動物実験ではその効果が実証されている。

血圧測定用のカフで四肢の血流を一時的に止めることで離れた臓器である腎臓や心臓、脳を保護する効果が得られると考えられている。

とくに神経保護効果を検証したヒトでのメタアナリシスはまだないので、こころみたそうな。

2020年5月13日

梗塞への炎症反応で反対側の脳が縮む

2020  4月  トルコ

中枢神経系と免疫系の間には微妙な恒常性バランスが存在する。

脳卒中が起きると、神経グリア組織への免疫反応を抑制する状態が誘発される。

しかし、この保護反応により感染症が発生しやすくなる。

そこで、脳卒中後の健常側の脳半球の体積を評価し、炎症性の反応との関係を明らかにしてみたそうな。

2018年1月6日

Stroke誌:TIAを経験するとかならず脳が萎縮する


Transient Ischemic Attack Results in Delayed Brain Atrophy and Cognitive Decline
2018  1月  スイス

脳の虚血がながびくと梗塞が起きる。さらに2次的な神経変性の影響も考えられ 動物実験の結果はあるが人ではよくわかっていない。

そこで一過性脳虚血発作(TIA)の患者についてその影響をフォローしてみたそうな。


TIA患者50人について造影剤をつかったCT検査で脳の還流状態を測定した。さらにMRIで直後と90日後の脳の解剖情報を取得し、脳の各部位の体積変化をソフトウェアで自動計測した。

認知症検査を並行してこれらの関連を解析したところ、


次のことがわかった。

・全患者で脳全域の灰白質の減少があった。

・前頭葉虚血の患者では橋および虚血脳半球側でのあきらかな体積減少があった。

・前頭葉虚血だった患者は認知症検査スコアがあきらかに低く、視床の萎縮との関連も示唆された。

TIA患者すべてに虚血から離れた部位での脳萎縮が広く確認され、認知機能低下への影響も示された、


というおはなし。
図:TIAと脳萎縮

感想:

TIAには神経保護作用があるっていわれてるわりにはヒドイ結果だ。

[TIA 神経保護]の関連記事

2017年3月11日

遠隔虚血コンディショニングの脳卒中治療効果


RECAST (Remote Ischemic Conditioning After Stroke Trial)
A Pilot Randomized Placebo Controlled Phase II Trial in Acute Ischemic Stroke
2017  3月  イギリス

脳から離れた位置を繰り返し虚血状態にすると(遠隔虚血コンディショニング) 神経保護効果がえられるとする報告がある。しかしそのメカニズムはわかっていない。

そこで実際の脳卒中患者で実験してみたそうな。


発症後24時間以内の脳卒中患者26人を遠隔虚血コンディショニングと比較グループに分けた。

遠隔虚血コンディショニングは、入院後すぐに腕に血圧測定用の腕帯を巻き、締め付け5分間+開放5分間を計4サイクルおこなった。

この直前 直後、4日後の血液サンプルを採取した。
また、90日後の神経症状、生活自立度を比較した。


次のようになった。

・遠隔虚血グループに有害事象はなかった。

・90日後の神経症状NIHSSスコアは 1 vs. 3 で遠隔虚血グループが明らかに低かった。

・生活自立度に有意な差はなかった。

・遠隔虚血グループで熱ショックタンパク質HSP27の増加が確認できた。

急性期脳卒中への遠隔虚血コンディショニングは安全で、神経症状を改善した。神経保護メカニズムにはHSP27が関わっているかも、


というおはなし。
図:遠隔虚血コンディショニングとHSP27

感想:

これら↓も同じ背景だろうね。
ハンドグリップで脳梗塞が治るというエビデンス

脳梗塞が簡単に治る 下肢遠隔虚血コンディショニングとは

TIAは幸運の兆し、脳梗塞が軽い

TIAが脳を護る. はたして病気と呼べるのだろうか…
あと[喫煙パラドック]もなかまかな、、

2017年1月7日

TIAのあとの脳梗塞は軽い はほんとうか?


Study on influence of transient ischemic attack on subsequent cerebral infarction.
2016  12月  中国

虚血の前処置をした臓器に保護効果が誘導されるという報告は動物実験をふくめ数多くある。

脳梗塞の前にTIA(一過性脳虚血発作)を経験した患者でこの効果を確かめてみたそうな。


脳梗塞患者232人を発症48時間以内のTIA経験の有無と年齢別に次の6つにグループ分けした。

*A1,A2:55歳未満 
*B1,B2:55-75歳
*C1,C2:75歳より上、 1-TIAあり 2-TIAなし

11日後までの神経症状スコアを比較したところ、


次のようになった。

・75歳以下のグループAとBで直前のTIA経験者の梗塞のおおきさと神経症状スコアがTIAなしグループよりも明らかに低かった。

・75歳をこえるとTIA経験の有無によるちがいはなくなった。

脳梗塞の直前のTIA経験には神経保護効果があり 年齢と強く関連していた、


というおはなし。
図:TIAの有無と脳梗塞予後

感想:

呼吸を止めるような訓練で脳の虚血耐性を鍛えることができるかもしれんね。

これ↓思い出した。
[TIA + 神経保護]

2011年10月17日

TIAは幸運の兆し、脳梗塞が軽い


Why Do Acute Ischemic Stroke Patients with a Preceding Transient Ischemic Attack Present with Less Severe Strokes? - Insights from the German Stroke Study.
2011  10月  ドイツ




脳梗塞の前に脳の虚血を経験していると

脳梗塞の症状が軽くなることが動物実験でわかっている。



人間の場合、一過性脳虚血発作(TIA)の経験の有無で

同様の効果が見られるかどうかを検証したそうな。




はじめて脳梗塞になった7611人の患者について調べたところ、


452人(5.9%)が事前のTIAを経験していた。



これら患者の入院時の重症度(NIHSS)は、

TIAを経験していなかった患者に比べて

明らかに低かった。



この関連性は年齢、性別、病歴等を考慮に入れても

変わらなかった。



また、

TIAを経験してから脳梗塞に至るまでの時間に

一定の傾向は見られなかった。



TIAには脳梗塞に対する神経保護効果がある

ことが確認できた、


というおはなし。


写真:一過性脳虚血発作TIA

2011年3月23日

TIAが脳を護る. はたして病気と呼べるのだろうか…

Influence of prior transient ischaemic attack on stroke prognosis.
2011 3月 フランス


脳卒中まえに一過性脳虚血発作TIA)を経験していると
予後が良い、 とする噂の検証を行ったそうな。


3000人以上の脳卒中患者について、

脳卒中以前にTIAを経験していたかどうか、
どれくらい前に経験したのか、
TIAの症状が続いた時間、

その後の回復程度、
1年後までの生存率

などを調査した。



その結果、
TIAを経験したことのある患者は経験なしの患者にくらべ、

歩行機能の回復は早く、
1年後までの生存率も高かった。


特に、TIAが脳卒中直前の4週間以内、症状継続時間が30分以下
の場合にはさらに著しい回復をみせることがわかった。


TIAには神経保護作用があることが推察できる、

というおはなし。





勝手に治ってしまう上に脳を護ってくれるのならむしろ歓迎すべきでは…?


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