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2010年4月4日

CI療法の不思議

手が動くようになりたい!と切に願ってテレビや雑誌、ネットを注意深く調べていると、


・科学的エビデンスがたくさんあり
・世界的にも普及している
・上肢麻痺の画期的治療法
として "CI療法" が しばしば登場する。


おおっ これだ、探し求めていたものは!

と思ってさらに調べると


"適応基準" という但し書きが出てくる。


そして そこには、

手を動かせる人が対象となります。

と書いてある。



『・・・これは一体全体どういうことなのだろうか? 不思議だぁ  わけがわからない・・・』って頭を抱える。

2010年4月3日

片麻痺のあくび動作に先祖を見る


Associated Movements in Hemiplegic Limbs during Yawning.
2010 3月 ハンガリー

片麻痺患者のあくび中の麻痺手足の動作が
進化をさかのぼった動物のそれに似ているって話、と理解した。


前頭葉脳卒中患者の約8割にそれがみられ、特に男性、左上肢の麻痺に多いそうな。

図:あくびと関連動作


そのうち植物状態の患者を観察して、人の祖先はやっぱりホヤだったなんて言いだしそうな…

2010年4月2日

筋トレはダメという理由

リハビリ病院に移ったころのはなし。


筋トレは効果がありますか?
と訊くと、理学、作業療法士ともに いずれも

ダメダメダメ

と言う。

まるでなにかの犯罪であるかのように筋トレを嫌う。



なんでも あわてて筋トレをすると筋肉のつくバランスが崩れて
動きが美しくなくなるから というのが理由だそうな。


動きの美しさより自立が先、とは思ったが黙っていた。



急性期病院に3週間いて
ほとんど寝ているか
車椅子にじっとすわっているか、
の生活だったものだから
きっと正常な側の筋肉もげっそり弱っているハズ
と考え、
看護師の目を盗んでは窓の手すりにつかまって
片手と方足の屈伸運動を繰り返した。

そのせいかどうか、当初の予定の3分の1の入院期間で出ることができた。



それにしても
いま思うとリハビリ病院のヒマっぷりはすごい。

理学療法の時間は増やしてもらってなお40分x2セット
作業は1セット のみ。


皆、あとはなにをしているわけでもない。
昼寝か漫画本を読むか、テレビをみるか、それだけ。



ただ、
スケジュールを濃くしたところで良くなる患者が増えるのかは疑問。

2010年4月1日

メラトニンが脳を護る


Protective Effect of Melatonin upon Neuropathology, Striatal Function, and Memory Ability after Intracerebral Hemorrhage in Rats.



ねずみでの研究。

脳内出血を起こさせた後に
メラトニンを毎日数日間投与したところ、
脳組織の壊死と機能低下がかなり抑えられたとのこと。
図:メラトニンの脳卒中治療効果


メラトニンには抗酸化作用があって

調べてみると やたらいろんなものに効果がある
と考えられているようだ。

たとえばアルツハイマー病、ADHD、ガン、胆石など。



病院では 暇さえあれば昼寝している患者が多かったが、
背景にはこんな理由があったのかもしれない。

2010年3月31日

高血圧を防ぐ食事、運動、カロリーコントロールがボケを防ぐ


Effects of the Dietary Approaches to Stop Hypertension Diet, Exercise, and Caloric Restriction on Neurocognition in Overweight Adults With High Blood Pressure.



エアロビと適切な食生活が
運動不足や肥満が原因の高血圧患者とその予備軍
の頭の働きを改善する、と言ったあたりまえのような内容。


DASH(Dietary Approaches to Stop Hypertension)ダイエットを知った。


メモ

DASHダイエット、心疾患や脳卒中の発生を抑制



2010年3月30日

腎機能低下と脳内出血の組み合わせは良くない


Association between Renal Function and Clinical Outcome in Patients with Acute Stroke.




脳卒中患者のおよそ4分の1に腎機能の低下が見られた。

そのうち 特に、脳内出血患者は脳梗塞患者にくらべ回復がよくない、ってことがわかった。



調べてみると、珍しくない話のようだ。

高血圧以外の原因による脳出血の治療


慢性透析の患者では、年間0.6~1.0%に 脳出血を発症し、健常人に比し5~10倍の危険性がある1 ,2 ,3 ,4) (IIb)。 通常の脳出血に比較して、血腫はより大きく、死亡率も2倍高い5 ,6) (IIb)。 持続腹膜透析や持続的血液透析濾過では血液透析より頭蓋内圧への変化が少ない6 ,7 ,8) (IIb- III)。




腎機能低下の脳内出血は合わせ技で、ダメージを負った人はすでに満身創痍ってことと理解した。

2010年3月29日

空気が悪いと脳卒中後長生きしない


Impact of Outdoor Air Pollution on Survival After Stroke. Population-Based Cohort Study.




大気汚染(二酸化窒素と粉塵の量)のひどい場所では
脳卒中後の生存年数が著しく短くなることがわかった、という研究。






わたしは、都会の真っ只中の急性期病院に3週間居て、
その後 サルやイノシシの出没する田舎のリハビリ病院に移った。

空気の気持ち良さにホント感動した。

そのおかげかどうか知らないが、驚く速さで回復できた。

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