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2011年7月14日

【伝統医学】治療方法のわからない症状にはとりあえず電流を流す


Does Sensory Transcutaneous Electrical Stimulation Enhance Motor Recovery Following a Stroke? A Systematic Review.
2011 7月 アメリカ




経皮的電気刺激(TENS)療法


脳卒中後の運動機能改善効果を調べたそうな。


データベースからTENS療法に関する 過去の信頼の置けそうな研究を

ピックアップして複数の人間でそれらを再評価した。



15件の研究論文がみつかった。


概ね効果的であるとの結論が多かったが、

TENS療法の施行方法、評価方法ともにみなバラバラで、

結論を出せるほどの充分なデータはなかった、


というおはなし。






感想:

TENSはよく目にしていたけどこれまで注意は払わなかった。

FES(機能的電気刺激)と何がちがうのかさっぱりわからないが、

いずれにしても18世紀当時の最新医学って感じがする。






経皮的電気刺激(wiki)

2011年7月13日

脳卒中=激しい頭痛+遠のく意識 ←ただの思い込み


A Narrative Study of Women's Early Symptom Experience of Ischemic Stroke.
2011 7月 アメリカ



脳梗塞になったあと病院に到着するまでの時間が長いと

tPA治療を受けるチャンスがどんどん減って行く。



女性脳梗塞患者は男性に比べ病院到着時間が遅いことが知られている。


その理由を調べてみたそうな。



脳梗塞になって1年未満の、24-86歳の女性9人に面談して

発症当時の様子を語ってもらいその内容を分析した。




次のようなことがわかった。


・何気ないいつもの動作ができなくなってきて発症に気づいた。

・突然気づいたというよりも、徐々にそうなった感じ。

・その際、自分の身体を客観的に観察できていた。

・ほとんどの人はこの状況を脳卒中とは考えなかった。

・数人はこれを持病の症状の1つと考えていた。

・自分がイメージしていた脳卒中の症状とは違っていたと感じる人もいた。

・これら判断は女性固有の価値観、人生観によるところがおおきかった。




といったおはなし。





感想:

自分も脳卒中っていうのは

ハンマーで殴られるような激しい頭痛とともに

意識が遠のいてゆくものだと思い込んでいた。



ところが、

くも膜下出血を除く9割以上の脳卒中では、

そんなことは起こらない。


これを脳卒中になってから初めて知った。


結構重要なことだと思うんだけどあまり耳にしない。

2011年7月12日

手首をすごい速さでブルブルさせると動きがスムーズになるらしい


Effects of wrist tendon vibration on arm tracking in people post-stroke.
2011 6月 アメリカ



慢性期 脳卒中患者の手首を振動刺激すると

その動作が改善されるかもしれない、と思って実際に確認してみたそうな。


10人の脳卒中経験者と5人の健常人について、

テーブル上で8の字を描かせる動作を数十回行わせた。

途中で70ヘルツの振動を手首の腱に与えた。

この動作を追跡記録し、速度や移動距離を解析した。


その結果、

振動刺激前は動作がぎこちなく、手の動作速度にもむらがあった。

振動刺激によって動作速度は安定し、スムーズな動きになった。


これは手首腱の振動刺激によって脳神経系のいろんな働きが

改善されたために違いない、  というおはなし。







感想:

聞いたことがある話だな…と思っていたら、

これと同じ研究者のあたらしい論文だった。

2011年7月11日

ボツリヌス療法ってホントのところはどうなの?


Casting, taping or stretching after botulinum toxin type A for spastic equinus foot: a single-blind randomised trial on adult stroke patients.
2011 7月 イタリア




脳卒中後の尖足対策にボツリヌス毒素Aを用いたあとの

フォロー方法について調べたそうな。



69人の片麻痺尖足患者について、

ボツリヌス毒素Aを足底筋に注射した後の1週間の処置を

次の3つのグループに分けた。

・テーピング

・キャスティング(ギプス)

・いきなりストレッチング




さらにその翌週は全員ストレッチングおよび歩行訓練を行った。

そして20日後、90日後に歩行機能等を評価した。




結果は、

キャスティング>テーピング>>ストレッチング

の順で治療効果が継続した。



ボツリヌス療法のあとはいきなり動かさずにしばらくギプス固定がお勧め、

というおはなし。

2011年7月10日

貧乏そうな人が脳梗塞の治療を受けられない可能性について


Ethnicity and thrombolysis in ischemicstroke: a hospital based study in Amsterdam.
2011 6月 オランダ



人種間で、脳梗塞治療に違いがでるかどうかを調べたそうな。



2003年から5年間に入院した患者510人を

さかのぼって白人と非白人とに分類した。


・77%(392人)が白人で、23%(118人)が非白人だった。

・非白人患者は若く、血圧が高く、重症度は低かった。

・非白人は白人に比べ血栓溶解療法を受ける機会が著しく低かった。

・病院到着時間の遅れ、年齢等の要因を考慮に入れてもなお、

 非白人患者の血栓溶解治療の機会は白人に比べ少ないことがわかった、





というおはなし。







感想:

いまどきあからさまな人種差別があるとも思えないので、

患者は外見で判断されるってことなんだと思う。



貧乏で保険入ってなさそう、って思われたらアウト。



おそらく日本にも同様の差別はあると思う。


いつも病院に行くたびに保険証の確認をされるし…



救急車で運ばれる前にはスーツに着替えておくとイイかも。

2011年7月9日

アメリカでは肌が黒いと脳梗塞治療が受けられないことがある。いまだに…


Racial Disparities in Tissue Plasminogen Activator Treatment Rate forStroke: A Population-Based Study.
2011 6月 アメリカ




脳梗塞の治療薬tPAの利用頻度が人種の違いに影響されるという噂がある。



黒人の多い地域でこの噂がほんとうかどうかを調べてみたそうな。



tPAは発症後3時間以内でないと効果がない。


コロンビア特別区の7つの救急病院で、およそ1年間にわたり1044人の脳梗塞患者が運び込まれた。


この1044人のうち、


・74%が黒人で、19%が白人だった。

・5%がtPA治療を受けた。

・tPA治療を受けた黒人の割合は白人の3分の1以下だった。

・発症後3時間以内に到着した黒人の割合は白人よりも少なかった。

・3時間以内に到着できた者のうち、tPA治療を受けた黒人の割合は、白人の半分だった。




黒人はなんだかんだと理由を付けられて適切な治療をうけることができていない。


人種への偏見は相変わらず…  というおはなし。

2011年7月8日

脳のむくみを取るには電気鍼がおすすめ


Electro-acupuncture can alleviate the cerebral oedema of rat after ischemia.
2011 6月  中国




電気鍼(はり)が脳卒中後の脳のむくみ(浮腫)を緩和することができるかどうかを調べたそうな。



脳卒中にした20匹のネズミを

電気鍼ありと、なしのグループに分けて、

脳のむくみの度合いをMRIの拡散強調画像で評価した。



その結果

電気鍼グループのネズミの脳の拡散係数が明らかに増加していた。

これは脳の浮腫が緩和されていることを意味する。


電気鍼は脳梗塞後の脳のむくみ治療によさそうである、


というおはなし。







感想:

自分の場合は脳のむくみ対策として、グリセオールという

点滴をひたすら打たれた。

でもこの点滴ってあまり効果がないらしいので、

鍼さんには頑張ってもらいたい。

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