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2012年10月12日

55歳未満の脳卒中患者がどんどん増えている件について


Stroke rates rise among adults younger than 55
2012  10月  アメリカ




脳卒中患者の若年化を示す研究が出たそうな。


130万人のアメリカ人を調査した結果、

次のことがわかった。


過去10年間に、

・脳卒中になる平均年齢が 71→69 になった。

・55歳未満が占める割合が 13%→19% になった。

・55歳未満の発症率が10万人あたり 109人→176人 になった。






この背景として

糖尿病、肥満、高コレステロールの増加、

診断装置の高性能化
、などが考えられる、


というおはなし。




感想:

リハビリ病院に居た経験では、

55歳未満は10%くらいだった気がする。

2012年10月11日

【やってみた】iPS細胞を使った脳梗塞治療の可能性とは


Therapeutic Potential of Human Induced Pluripotent Stem Cells in Experimental Stroke.
2012  10月  韓国


脳梗塞の治療法は非常に限られている。


動物実験では神経幹細胞治療が

神経症状の改善に役立つとされている。




そこで、今注目のiPS細胞を使って早速、実験してみた。




ヒトの体細胞からiPS細胞を作り、

それをさらに神経幹細胞に誘導した。


これを人為的に脳梗塞にしたネズミの梗塞領域に移植したところ、


・壊死した領域を補うように、周囲の組織と馴染んで定着した。

・炎症反応や、グリオーシス、細胞壊死が減り、

・神経組織の再生が促された。




iPS細胞から作った神経幹細胞が

脳梗塞の治療に有効であることがわかった



というおはなし。





感想:

この実験で ものすごく賢いネズミができそうな気がした。

写真:iPS細胞
iPS細胞

2012年10月10日

トメィトゥが脳梗塞を予防する!


Tomato compound tied to lower stroke risk
2012  10月  フィンランド




ビタミンA、E、リコピン等の栄養素と脳卒中との関連を調べたそうな。



42-61歳の男性1031人について12年間追跡調査したところ、

次のようになった。


・67人が脳卒中になった。

・血中リコピンレベルの高い人はそうでない人に比べ脳卒中リスクが55%低かった。

・この関連は特に脳梗塞で顕著だった。

・ビタミンA、Eとの関連は見られなかった。






リコピンはトマトソースを使った料理に多く含まれる。

いっぱい食べて脳卒中を予防しましょう



というおはなし。


写真:トマト

英語でトマトは「トメィトゥ」と習ったのですが、イギリスに行ったとき、イギリス...Yahoo知恵袋



Serum lycopene decreases the risk of stroke in men: A population-based follow-up study.

2012年10月9日

大学を出ておくと脳卒中になったあと なにかと有利


Association Between Socioeconomic Status and Functional Impairment 3 Months After Ischemic Stroke: The Berlin Stroke Register.
2012  10月  ドイツ



脳梗塞患者の社会経済的状況と回復具合との関連を調べてみたそうな。


ベルリンの14の施設に入院した1688人の脳梗塞患者に

アンケートをとった。

また、発症3ヶ月時点での自立度を調べた。


社会経済的状況の指標として最終学歴を使用した。




次のようになった。


・40%が女性で50%が70歳以上だった。


・若く、発症前自立していて、合併症のない、重症でない患者は回復が良かった。


・大学を卒業している患者はそうでない者に比べかなりの高確率で回復が良かった。







どういうわけか、学歴の低い脳卒中患者は回復がよくないことがわかった


というおはなし。

2012年10月8日

鉄を多く摂っていると、脳梗塞治療でかえってひどくなることが明らかに


Iron overload, measured as serum ferritin, increases brain damage induced by focal ischemia and early reperfusion.
2012  10月  スペイン



一般に、血液中の鉄(フェリチン)が多いと脳卒中予後が悪い。


そこで、脳梗塞でフェリチンが増えるのか、それとも

過剰なフェリチンが予後を悪くするのか実験してみたそうな。




普通食のネズミと鉄サプリを与えたネズミを用意して、

それらを人為的な脳梗塞、または脳虚血状態にした。




次のようになった。


・鉄サプリを与えたネズミの血中フェリチン濃度は上昇した。


・脳梗塞によってフェリチン濃度は変わらなかった。


・グループ間で脳梗塞のサイズは同じだった。


・1時間の虚血後、血液を再還流した場合、

鉄サプリネズミの梗塞は拡大し、出血も起きた。








高い血中鉄は脳梗塞のせいではなかった。

また血中鉄が多いと再還流治療をしたときに

脳梗塞が余計に悪くなることがわかった、


というおはなし。




感想:

この記事↓を思い出した。

【初耳】鉄を多く摂る日本人男性は、脳卒中で死亡することが判明




鉄はヤバイのか!?


2012年10月7日

【歩行リハビリ】あなたは 距離派? スピード派?


Is walking faster or walking farther more important to persons with chronic stroke?
2012  10月  アメリカ



歩行リハビリはスピード重視にするべきか、

距離重視にするべきか、患者の意見を調べたそうな。



77人の慢性期脳卒中患者についてアンケートと歩行能力の調査を行った。



次のようになった。


・76%の患者は自由に外出するためには 歩行"距離" が重要であると答えた。


・18%の患者は 歩行"スピード" が重要、と考えていた。


・両グループで歩行能力に違いはなかった。


・"スピード" 重視の理由は、1)スピード=歩行能力が高いから、

 2)目的地にすぐに着くから、だった。


・"距離" 重視の理由は、1)家事や地域活動に携われるから、

 2)のんびり遠くまで行けるから、3)持久力がつくから、だった。






歩行能力についての考え方は人によって違うので

ちゃんと訊いてリハビリに反映させたいものである



というおはなし。





感想:

わたしはスピード派。

全力疾走に挑戦中。

2012年10月6日

脳卒中後疲労になりやすい患者の特徴


Prevalence and Predictors of 6-Month Fatigue in Patients With Ischemic Stroke: A Population-Based Stroke Incidence Study in Auckland, New Zealand, 2002-2003.
2012  10月  ニュージーランド



脳梗塞後に疲労を訴える患者の特徴を調べてみたそうな。


ニュージーランドの脳梗塞患者613人について

発症6ヶ月時点での疲労度を計測、解析した。



次のようになった。


疲労患者の割合は30%(男性28%、女性33%)だった。

・高齢になるほど疲労を訴える患者も増えた。

・発症前から失禁のある人や、ヨーロッパ系ニュージランド人に疲労が多かった。

・自立して一人暮らししている人は疲労になりにくかった。

・重度のウツがあると疲労になりやすかった。




高齢で、以前から失禁があって、ウツの脳卒中患者は

疲労問題が起きるであろうことがわかった



というおはなし。

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