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2013年12月5日

ビタミンCは脳卒中予防にイイのか?


Vitamin C intake, circulating vitamin C and risk of stroke: a meta-analysis of prospective studies.
2013  11月  中国

ビタミンCの脳卒中予防効果は実はよくわかっていない。
そこで、これまでの研究を見なおしてみたそうな。


医学研究データベースから関連する論文を厳選し、データを統合、再解析した。


次のようになった。

・ビタミンCをほとんど摂らない人と比べた脳卒中の相対リスクは下図のようになった。
図:ビタミンCと脳卒中リスク
一日のビタミンC摂取量と脳卒中リスク


・ビタミンCサプリメントについての研究はほとんどなかった。



ビタミンCを多く摂るほど脳卒中リスクが概ね下がることがわかった、


というおはなし。



2013年12月4日

脳卒中患者はヤバイくらいに動いていないことが判明


Measuring activity levels at an acute stroke ward: comparing observations to a device.
2013  10月  オーストラリア


加速度センサーを使った脳卒中患者の活動測定が当てになるものかどうか調べてみたそうな。


発症後2週間以内、18歳以上の脳卒中患者20人について、2軸加速度センサー記録装置を脚に付けて朝8時から夕5時までの行動を記録した。
並行してビデオ記録を取り、患者の状態を、寝ている、座っている、立っているの3つの状態に分類し、比較した。


次のようになった。

・各状態の割合の中央値は、寝ている:36%、座っている51%、立っている:2% だった。

・加速度センサーの結果と実際の観察結果とは非常によく一致していた。


急性期脳卒中患者の活動レベルは非常に低くかった。加速度センサーを使った観測結果は妥当なものだった、


というおはなし。

図:行動時間


感想:

当時、ちょっと歩いただけですごい達成感があったから
実際の活動時間を知ると異常に短い印象を受ける。


現在もデスクワークが多いから、ほんとうの活動時間を知りたいね。

本気でFitBitが欲しくなってきた。
歩数計はもう古い!FitBitを着けた脳卒中患者が増える予感

2013年12月3日

脳卒中で便秘は異常なことなのか?


Poststroke constipation in the rehabilitation ward: incidence, clinical course and associated factors.
2013  11月  台湾

脳卒中後の便秘とその特徴について調べてみたそうな。


リハビリ施設に入院した急性期脳卒中患者の医療データを解析した結果、

2013年12月2日

神童と呼ばれていた人ほど脳卒中になりにくい理由とは


IQ in childhood and atherosclerosis in middle-age: 40 Year follow-up of the Newcastle Thousand Families Cohort Study.
2013  12月  イギリス

子供のころ知能の高かった人は冠動脈疾患になりにくいといわれている。
そこで、子供のころの知能指数(IQ)と脳卒中の原因でもあるアテローム性動脈硬化との関連を調べてみたそうな。


1947年に生まれた1142人について、11歳時点でのIQを測定した。
その結果と、49-51歳時点の健康診断で得られたアテローム性動脈硬化の指標でもある頸動脈内膜厚の測定結果との関連を解析したところ、


次のようになった。

・子供の頃IQの高かった者は中年時の頸動脈内膜厚が薄かった。

・同様の関連が国語や算数の成績との間にも見られた。

・教育など他の要因を考慮に入れてなお、この関連は明らかだった。


子供のころIQが高かった人は、のちにアテローム性動脈硬化になりにくいことがわかった、


というおはなし。






2013年11月30日

効果の出るイメージトレーニングの方法とは


The addition of functional task-oriented mental practice to conventional physical therapy improves motor skills in daily functions after stroke.
2013  11月  ブラジル

課題志向型イメージトレーニングが脳卒中患者の機能回復に役立つものなのか実験してみたそうな。

発症後1年ほど経った慢性期脳卒中患者9人について、
通常のリハビリとイメージトレーニングの組み合わせの効果を、施す順番を工夫して調べた。

イメージトレーニングは、静かな部屋で日常生活の個々の具体的な動作を一人称視点で なんども繰り返し想像する方法で、
1回30分×週3回×4週間=12セッション行った。


次のようになった。

・通常のリハビリのみの直後は、あまり改善しなかった。

・通常リハビリ+イメージトレーニングのあとは手の機能、歩行機能共に著しい改善があった。

・その後、通常のリハビリのみに戻しても効果は持続していた。


通常のリハビリに課題志向型のイメージトレーニングを組み合わせることで手足の機能改善が促されることがわかった、


というおはなし。


写真:イメージトレーニング


発症後1ヶ月間はのんびりしてってください


Changes in Activity Levels in the First Month after Stroke.
2013  6月  オーストラリア

脳卒中入院患者の発症から1ヶ月間の身体活動レベルを調べてみたそうな。


脳卒中患者に加速度センサーを付けて1日の活動状況を記録した。
発症後15日以内のある日と、4週間後の計2日ぶんのデータを取り比較、解析した。


次のようになった。

・63-85歳の16人の患者が対象となった。

・神経症状別の患者内訳は、軽症56%、中程度31%、重症13%だった。

・移動回数や活動時間、寝ている時間、座っている時間に変化はなかった。


急性期脳卒中患者の身体活動レベルは低く、最初の1ヶ月間ではほとんど変化はないことがわかった


というおはなし。



感想:

たしかに最初の1ヶ月間は足も手もほとんど うごかなかった。

その一方で 移動活動をとても制限されている時期でもあって、トイレに行くにも毎回 看護師を呼ばないとキツイお叱りを受ける状況だった。

だから早期リハビリがイイといってもすぐには結果は出せないので、まぁ のんびりしてってください、と思う。

2013年11月29日

脳の深部を刺激するHコイルで失語症のrTMSやってみた


Excitatory Deep Transcranial Magnetic Stimulation With H-Coil Over the Right Homologous Broca's Region Improves Naming in Chronic Post-stroke Aphasia.
2013  11月  イタリア

脳卒中失語症患者の右脳の役割をrTMSで調べてみたそうな。


5人の脳卒中失語症患者について、右脳半球のブローカ野を含む下前頭回にrTMSを施した。
刺激は深部へ届くH-coilを用いた。
rTMS周波数は、促進:10Hz, 抑制:1Hz ,偽刺激をそれぞれ時期を分けて行った。


次のようになった。

・10Hz刺激の時のみ命名課題のスコアが著しく向上した。

・1Hz、偽刺激では改善効果はほとんどなかった。


右脳の下前頭回を刺激する深部rTMSの1セッションで脳卒中失語症患者の命名課題スコアが大きく改善した。この結果は 左脳損傷患者にとっての右脳の重要性を示唆している、


というおはなし。




感想:

従来型の8の字コイルが表面から1cm程度しか届かないのに対し、Hコイルでは同じ電力で3cmくらいまでOK。



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