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2013年12月22日

喫煙を経験しておいた方が脳卒中的には良い と考える理由


Smoking Status and Severity of Ischemic Stroke. A Population-Based Study.
2013  12月  フランス

喫煙状況と脳梗塞の重症度との関連を調べてみたそうな。


2006-2011の脳梗塞患者1056人の医療データを解析したところ、


次のようになった。

・67%が非喫煙者、19%が現役喫煙者、13%が元喫煙者だった。

・非喫煙者に比べ、元喫煙者の脳梗塞の神経症状は軽かった。

・この関連は現役喫煙者には見られなかった。


どういうわけか喫煙したことのない人に比べ、元喫煙者のほうが脳梗塞の症状が軽かった、


というおはなし。


写真:元喫煙者


感想:

そういえば似たような話があった。
喫煙習慣のある脳梗塞患者はなぜか死亡率が低い

健康にいいのかも知れない。

2013年12月21日

不安が脳卒中の原因になる


Anxiety linked to higher long-term risk of stroke
2013  12  アメリカ

不安と脳卒中リスクとの関連を調べてみたそうな。


25-74歳の6000人あまりを22年間追跡調査したところ、


次のことがわかった。

・他の要因を考慮に入れてなお、不安それ自体が脳卒中のリスクを上昇させた。

・不安のまったくない者にくらべ、不安があると脳卒中リスクが3割増しになった。

・不安のある者は喫煙しやすくなり、運動不足にもなることが原因と推測された。

というおはなし。



感想:

不安はうつとは違うらしいけど、いつも違いがよくわからない。



Prospective Study of Anxiety and Incident Stroke.

2013年12月20日

ミラーセラピーで歩けるようになるのか?


Effectiveness of mirror therapy on lower extremity motor recovery, balance and mobility in patients with acute stroke: A randomized sham-controlled pilot trial.
2013  10月  インド

脳卒中患者の下肢機能へのミラーセラピー効果を調べてみたそうな。


急性期脳卒中患者22人を2グループに分けて、一方にはミラーセラピーを施した。

ミラーセラピーは1回30分間。

両グループ共に通常のリハビリも併せて、1回90分間×週6回×2週間の訓練を行った。

その後、運動機能、バランス、移動能力を評価した。


次のようになった。

・運動機能やバランス機能では両グループで有意な差は見られなかった。

・移動能力ではミラーセラピーグループに有意な改善効果が見られた。


急性期脳卒中患者へのミラーセラピーは、運動機能とバランスには効果はないものの、移動能力は改善することがわかった、

というおはなし。




感想:

微かに効果があるのかも知れない、ってことと理解。

2013年12月19日

脳卒中とてんかん 若いひとの場合


Epilepsy after TIA or stroke in young patients impairs long-term functional outcome: The FUTURE Study.
2013  11月  オランダ

若年脳卒中患者で、てんかん発作のあった者の長期的な回復具合を調べたそうな。


18-50歳の脳卒中患者537人について、てんかん発作の有無、機能回復の程度を約10年間追跡調査した結果、


次のようになった。

・てんかん発作経験者の割合は、脳梗塞12.7%、TIA2.2%、脳内出血25.6% だった。

・てんかん発作のあった脳梗塞患者の機能回復程度は、てんかんのなかった者よりも悪かった。

・TIA,脳内出血患者については、てんかん発作の有無と機能回復程度との関連はなかった。


若年脳卒中患者のてんかん発作はよくあることで、特に脳梗塞の場合 予後への悪影響が10年以上にわたる、


というおはなし。

2013年12月18日

脳卒中後のウツはいつまで続くのか...


The long-term outcomes of depression up to 10 years after stroke; the South London Stroke Register.
2013  10月  イギリス

脳卒中後ウツのリスクがいったいいつまで続くのか調べてみたそうな。


1997-2010に3240人の脳卒中患者について、発症3ヶ月時点でウツ評価を行い、その後毎年10年間にわたり追跡調査した。


次のようになった。

・3ヶ月時点でウツだった患者は、5年後までの死亡率、障害、不安、低QOLのリスクが非常に高かった。

・1年以内にウツから復帰できたとしてもこれらリスクの程度は変わらなかった。

・5年時点でウツだった者は、不安、低QOLの高リスク状態が10年後にまで続いた。


脳卒中後のウツはその後ずーっと影響する、


というおはなし。

2013年12月17日

微小脳出血がある脳卒中患者の1年後のウツ状況について


Cerebral Microbleeds as a Predictor of 1-Year Outcome of Poststroke Depression.
2013  10月  香港

脳卒中経験者には微小脳出血がよく見られる。
そこで、微小脳出血と脳卒中後ウツとの関連を調べてみたそうな。


脳梗塞で入院した774人について、発症から3ヶ月後、15ヶ月後のウツの割合と、微小脳出血の有無をMRI検査で調べた。


次のようになった。

・3ヶ月時点でウツだった者が15ヶ月後もウツの割合は65.9%だった。

・34.1%はウツから復帰した。

・微小脳出血がある割合は、ウツ復帰できなかった者:18.4%、復帰できた者:4.3%だった。

・特に脳葉(皮質のちかく)に微小脳出血がある場合、ウツになりやすかった。


脳葉に微小脳出血のある脳卒中患者は1年後もウツになりやすいことがわかった、


というおはなし。




感想:

数カ所、あるんだ...

ほとんど気にしてないけど。



2013年12月16日

ミラーセラピーは左右の区別もできないほどのボケ患者にのみ効くものなのか?


Left/right judgement does not influence the effect of mirror therapy after stroke.
2013  11月  デンマーク

左右の判別能力とミラーセラピーの効果との関連について調べてみたそうな。


発症後ひと月前後の脳卒中患者36人について、
ミラーセラピーの直前に手の写真を見せて、左右どちらの手であるかを判断する能力を測定した。

ミラーセラピーの前後で手の運動機能と2点識別能を評価した。


次のようになった。

・左右判別能と手の運動機能、2点識別能との間に関連はなかった。

・31人の被験者は悪影響なしにミラーセラピーを終了した。


左右判別能はミラーセラピーの効果に影響はなかった。ミラーセラピーの前に左右判別能力を調べる必要はないと考える、


というおはなし。

写真:ミラーセラピー


感想:

ミラーセラピーは、左右の区別もできなくなっているほどに認知機能に障害のある患者が、療法士さんに言いくるめられて治ったような気になっている "わけではない"って言いたいんだろな...と思った。

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