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2014年12月21日

一人暮らしは脳卒中になりやすく回復しないは本当か?


Prestroke Living Situation and Depression Contribute to Initial Stroke Severity and Stroke Recovery.
2014  12月  アメリカ

社会的な孤立は脳卒中の発症と予後の悪化に関連があるとされている。

脳卒中センターの医療記録を使ってそこのところを検証してみたそうな。


社会的孤立度の目安として患者を次の4つに分類した。

*配偶者と生活
*家族と生活
*一人暮らし+訪問サービス
*一人暮らし

入院時の重症度とその後の機能回復程度との関連を解析したところ、


次のようになった。
・一人暮らしの患者ほど入院時の神経症状が重くなく、機能回復も良好だった。

・一人暮らし患者は発症前の自立能力が高かった。

・ちなみに発症前のウツは女性に多く、ウツありの患者は予後が悪かった。


社会的孤立度に関する情報の取得はなかなか難しい、、


というおはなし。

一人暮らし

感想:

一人暮らしだからといって社会的に孤立しているわけではないってことなんだろね。

独居老人問題もサバイバル能力を鍛えていると考えれば悪くない話かもしれない。

2014年12月20日

脳卒中介護者のストレスについて


Caregiver stress in stroke survivor: data from a tertiary care hospital -a cross sectional survey.
2014  11月  パキスタン

脳卒中患者の介護者のストレス度と関連要因について調べてみたそうな。


100組の脳卒中患者とその介護者について調査した結果、


次のことがわかった。

・介護者の48%が30-39歳で、

・70%が男性だった。

・男性介護者の89%は患者の息子で、

・女性介護者は親類縁者のみだった。

・介護者のストレス度スコアに性別、年齢、婚姻、介護期間はあまり影響がなかった。

・女性のほうが感情適応力が高かった。

・独身介護者は人生設計に多くの変更を生じ、

・既婚者は患者を怒らせない扱いがうまかった。

・実の娘と義理の娘とでストレス度とその質に差がなかった。

・介護期間が長くなるにつれ睡眠障害や肉体負荷、生活負担も減少した。

・介護者の年齢が高いほど参ってしまいやすかった。


というおはなし。

イスラマバード
イスラマバード


感想:

男性70%が引っかかった。さすがマララさんの国。

2014年12月19日

片足立ち20秒未満 →小さな脳梗塞や脳出血の可能性高!


Association of Postural Instability With Asymptomatic Cerebrovascular Damage and Cognitive Decline
2014  12月  日本

脳卒中のもとになる無症候性のラクナ梗塞や微小脳出血と高齢者の姿勢安定性との関連を調べてみたそうな。


平均年齢67、健康な1387人について片足立ち可能時間を計測した。同時にMRIも撮影。さらに認知機能の検査を行い関連を解析した。


次のようになった。

・片足立ち時間が短い人ほど、特に20秒未満であるほど、脳微小血管障害箇所が多かった。

・ラクナ梗塞や微小脳出血が2箇所より多くある人の 3人に1人は片足立ち時間20秒未満だった。

・片足立ち時間が短い人には脳微小血管障害箇所の数に関わらず、認知機能の低下も見られた。


姿勢の不安定さは健康な人であっても脳の早期病変との関連があることがわかった、


というおはなし。
図:片足時間と脳卒中

感想:

さっそく親を片足立ちさせてみるわ、、、

2014年12月18日

モモとヒザにテーピングしたら速く歩けるようになった


Kinesthetic Taping Improves Walking Function in Patients with Stroke: A Pilot Cohort Study.
2014  12月  デンマーク

テーピングによって脳卒中患者の歩行と痙縮が改善するものかどうか実験してみたそうな。


発症50日前後で歩行に障害を持った脳卒中患者32人について、テーピング前後での歩行速度、歩数、痙縮の程度を測定した。

テープは、麻痺側の脚の腿とひざの前面に貼った。


次のことがわかった。

・テーピング後、歩行速度が秒速8㎝ほど有意に高くなった。

・同じ距離に要する歩数は減少した。

・痙縮は軽減する傾向がみられたが、有意な変化はなかった。


脳卒中患者の腿とひざへのテーピングで歩行機能が即座に改善された、


というおはなし。

テーピング

感想:

おそらくテープの色によっても効果が大きく変わると思うんだよね、、

2014年12月17日

脳卒中は左脳が多いはほんとうか?気のせいじゃないのか


Left-Sided Strokes Are More Often Recognized Than Right-Sided Strokes: The Rotterdam Study.
2014  12月  オランダ

脳卒中は右脳よりも左脳側の患者が多いと言われる。

本当に左脳側で脳卒中が起きやすいのかそれとも単に左脳の脳卒中が認識されやすいだけなのか確かめてみたそうな。


13894人について脳卒中またはTIAの有無を10年前後追跡し、それらの患者でランダムにMRIを撮り梗塞の数、位置を確認、 関連を解析したところ、


次のことがわかった。

・調査期間中に1252人が脳卒中になり、そのうち704人は脳梗塞だった。

・脳卒中には至らなかったTIAは799人で起きた。

・MRIで計673箇所の梗塞を確認できた。

・脳梗塞患者の57.7%は左脳損傷が主な症状の原因だった。

・TIA患者も57.8%が左脳が原因の患者だった。

・一方、MRIでは左脳の梗塞数は51.9%で、有意な偏りは確認できなかった。


脳梗塞やTIAの患者は、臨床症状的には左脳に原因があると考えられるケースが明らかに多かった。しかしMRI上では梗塞の分布に左右差は見られなかった。左脳へのダメージの方がより認識されやすいことがわかった。右脳も損傷している可能性に注意を払うべきであろう、


というおはなし。
左脳脳卒中


感想:

右脳にも左脳にも梗塞ができた場合、典型的な左脳脳卒中の症状しか確認できない場合がよくある、ってことと理解。

過去記事
脳梗塞は左脳がなりやすいことがわかった

2014年12月16日

太った糖尿病患者は脳卒中も心配するべきなのか?


Body Mass Index and Stroke Risk Among Patients With Type 2 Diabetes Mellitus
2014  12月  アメリカ

糖尿病患者の肥満度と脳卒中のなりやすさの関連を調べてみたそうな。


2型糖尿病患者29554人について調査したところ、


次のことがわかった。

・8.3年の追跡期間中に2883人が脳卒中になった。(脳梗塞2821人、脳出血109人)

・ボディマス指数(BMI)
18.5–24.9 [標準], 25–29.9, 30–34.9, 35–39.9, ≥40 kg/m2
に対する脳卒中リスクはそれぞれ、

1.00, 0.86, 0.83, 0.76, 0.70(脳卒中全体)
1.00, 0.87, 0.85, 0.78, 0.72(脳梗塞)
1.00, 0.76, 0.72, 0.54, 0.53(脳出血)
となった。

・この関連は人種、性別、年齢、喫煙、投薬状況に依らなかった。


2型糖尿病患者は肥満度が高くなるほど脳卒中リスクは低下する、


というおはなし。



感想:

肥満パラドックスは太ってる人にとっては朗報だけど、痩せなのに糖尿病だともう救いがないな。

2014年12月15日

脳卒中リスク判定アプリ 無料 iOS & Android対応


The Stroke RiskometerTM App: Validation of a data collection tool and stroke risk predictor.
2014  12月  ニュージーランド

脳卒中リスクを判定するスマートフォンアプリを開発したそうな。


その名は Stroke Riskometer  (←Google Playにリンク)

このアプリを、従来の名の通った脳卒中リスク判定ソフト

Framingham Stroke Risk Score および
QStroke

と比較したところ、


次のようになった。

・ニュージーランド、ロシア、オランダで行われた9501人を対象とした752件の脳卒中事例を含む調査記録を用いてリスク判定の妥当性を検証した結果、

・Stroke Riskometerは従来の2つのソフトと同等の判定能力を有していた。

・しかしいずれも脳卒中予測能は低かった。


無料だし今後も改良してゆくから試してね、


というおはなし。



感想:

インストールして発症当時の値を入れてやってみた。

リスク 2.96% とでた。 アンインストールした。

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